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星芽寮交響曲

21話『あますず祭り・第二夜』

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8月13日 昼
 

「ふぅ‥今日も暑いもんだ‥」
自分の部屋‥ベッドの上で。
ボクは横になりながらも、一人でそんな言葉を漏らす。
今日は8月の13日‥夏も半ばを過ぎたハズだが‥それでも暑い。
とは言っても、故郷のあの暑さに比べれば‥まだマシな方だけれど。
それでも‥じっとしているだけで、肌がじんわりと汗ばんでくる様な‥そんな暑さなんだ。
っと、あんまり「暑い暑い」って言ってると、またフリストに笑われそうだ。
‥「ディルはだらしないなァ」なんて。
フリストはバストゥークで暮らしていたらしいけど、あっちはもっと暑いらしい。
そのせいなのか、フリストは全然「暑い」って言わないな。
ボクだって同じ様に暑い場所に居たけれど‥それでもボクには、ウィンダスは暑く感じる訳で。
‥本当に「あますず祭り」の様に、踊って天から涼風を呼び込まないといけないな‥なんて考えてしまう。
あますず祭り‥か。
今日はその、あますず祭りの二日目で、寮の友人達と夕方から出かける予定になっている。
それまでは基本的に自由行動で‥ボクは今、こうしてベッドに寝そべっているという訳だ。
‥とは言っても、決して用が無い訳じゃあない。
ボクは、待っている人が居るんだ。
その人は‥ピノ。
昨日の夜、ふとした事でピノに言われたんだ‥「ちょっと時間貰えるかな?」って。
どんな用事があるのかは分からない‥分からないけど、言われるままにボクは待っている。
いや、ボクだって聞いてみたりはしたんだよ?
さっき食堂で、お昼御飯を食べつつピノと話をしていた時‥
その時「何の用なんや?」って聞くボクに、ピノは何も教えてくれなかった。
少し悪戯っぽく笑って「もうちょっとだけヒミツなんだ」って言うだけで。
まぁ、そう言われたらしょうがないし、ボクも待つことにしたんだ‥。
‥あぁ、そうだった‥今日は同室者のヒーラが、朝から出かけていて‥どうやら夜まで帰って来ないらしい。
だから、他に人の居ないボクの部屋にピノが来る、という話になっていて。
という訳で、ボクはピノを待っているんだけれど‥ふぅ、それにしても暑いなぁ‥。
‥ボクが何度目かの「暑い」という思いを頭に浮かべた‥その時。
扉の方から控えめな「コンコン」というノックの音が聞こえてくる。
恐らく、ピノが来たんだろう‥ボクはベッドから起き上がると、「どうぞ、開いてるで」と声を上げて‥
‥そして扉が開かれる。
扉の陰から顔を見せたのは、やはりピノだった。
「ディル、待たせちゃってごめんね」
申し訳なさそうな顔をしながら、そう言って部屋に入ってくるピノ。
ふと、目に入ったのが‥胸に抱えている何か布の様なもの。
‥何だろう?
「いや、構へんよ。それより‥肝心の「用」って何なん?」
ピノがやってきて早速用件を聞くなんて、ちょっとせっかちな様にも思われるかもしれないけど‥
‥昨日からずっと教えてくれなくて、とても気になっていた事だし。
とにかく、早速尋ねるボクに‥ピノはもう、勿体ぶったりはしなかった。
「ふふ、あのね‥その、ディルにこれを‥渡したくって」
ピノはそう言うと、少し恥ずかしそうにしながら‥胸に抱いていた布をボクに差し出したんだ。
一体何だろう、と思いつつもボクはその布を受け取って、広げてみると‥これは!
「これ‥浴衣やんか‥ピノ、これって一体‥」
そう‥広げてみると、浴衣‥白地に美しい青で模様が施された、綺麗な浴衣で‥
‥うん、サイズだってタルタル用みたいだ‥って、それは当たり前か。
「あのね、前の銀河祭の時、ディルは浴衣を着てなかったし‥
 その時はもしかしたら、浴衣を着る風習がディルの故郷には無いのかな?って思ったんだ。
 だったら、風情を感じて貰うのにも、浴衣を着てみて欲しいな、って思って」
確かに、銀河祭の時は着てなかったけど‥
その、故郷には浴衣を着る風習もあるし、ボクも浴衣は持ってる。
‥故郷の家に置いてきてしまったけど‥。
「それに、少し前に‥裁縫ギルドのショップで、良い生地を見かけたから‥。
 その‥ディルにはいっぱいお世話になったし、お礼がしたくって‥だから、作って貰ったんだ」
そんな‥生地から作って貰ったって、お金だって相応に掛かるだろうし‥
いや、それ以前に‥そうだ。
ここ最近、ピノは何度も出かけていた‥勿論裁縫ギルドに。
昨日だって、本当ならあますず祭りにも行けたのに‥裁縫ギルドに行ってくれたんだ。
きっと、今日‥こうしてボクに渡してくれる為に。
「‥ありがとう、ピノ。‥こんなええモン貰て‥なんて言うたらええのんか‥」
ありがとう、という気持ちと‥嬉しいという気持ちと‥
色々な気持ちが混ざって、何て言って良いのか分からなくなってくる。
「ふふ、ディルが喜んでくれて本当に良かった。
 色の好みとか、サイズとか‥色々と大丈夫かな、って思ったんだけど‥そうだ!良かったら着てみてよ」
色の好みについては‥言う事無し、って思う位に好きな色だ。
とはいえ、サイズか‥確かに、ボクはピノに身体のサイズとかは教えてないし‥
いや、そもそも浴衣だから、多少の違いはなんとかなるハズだろう。
‥でも、念のため確認だけはしておこうか。
「色合いは大丈夫、ボクの大好きな色やし‥でも、サイズは確かに気になるな。‥ちょっと着てみるわ」
ボクはそう言うと、服とズボンを脱ぎだして‥
‥下着姿のボクをじっと見つめている、ピノの視線が気になるけど‥
まぁ、風呂とかで裸は見られてるし、気にしない方が良いだろう。
とりあえず、下着だけの姿になって‥そこから浴衣を羽織っていく。
袖を通して‥うん、胴回りも‥裾も‥大丈夫。
着てみて問題のある箇所は無く、ボクはそのままの姿でくるっと回ってみる。
「うん、良かったぁ、サイズは大丈夫みたいだし、それに‥」
ボクがくるっと回ったのを見て、ピノはそう言って‥でも、最後まで言葉が続かない。
何かを言い淀む様に、言葉を切るピノ‥何かあったかな?
「それに?」
言葉の途切れたピノに、ボクは尋ねてみる。
ピノの言葉‥言い淀んだ言葉の、その先を促すように。
「‥その、格好いいなぁ、って」
恥ずかしそうに、顔を赤く染めながら‥少し視線を逸らして言うピノ。
‥そんな‥そんな事、面と向かって言われたら‥ボクは‥
「ん‥そう‥か、ありがとうな、ピノ」
ありがとうの言葉、を言ったんだけど‥
ボクも恥ずかしくなって‥ピノと同じ様に顔を赤くしていたんだ。
互いに顔を赤くして‥視線を逸らして。
‥互いになんとも言えない、そんな無言の時が‥流れていく。
ゆっくりと‥とてもゆっくりとした時間。
気温の暑さすら、感じなくなるくらいの、そんな‥ゆっくりとした時間。
‥でも、そんな無言の時間が、なんだか‥そう、その‥
まるで恋人同士みたいな感じがして‥って、ボクは何を考えてるんだ。
何か‥そう、何か言って空気を変えよう‥うん。
「えっ‥と、今日のあますず祭りで、着させて貰うわ‥本当にありがとうな、ピノ」
「あっ‥う、うん。でも、ボクからのプレゼント、っていうのは‥ナイショにしてね、ディル」
慌てて言ったお礼の言葉に‥ピノも少し慌てていたけど。
でも、ピノはすぐに気を取り直して‥そんなお願いをしてきたんだ。
プレゼントをナイショに‥か。
‥ピノなりに気を遣っている‥んだろう。
「ん‥わかった。ほしたら、心の中だけで仰山感謝しとくわ。‥ありがとうな、ピノ」
だったらせめて今、もう一度感謝の言葉だけでも‥と、お礼を言ったボク。
ボクのそんな言葉に、ピノは‥ただ恥ずかしそうに微笑んでいた。


「‥ふぅ、今日のランニングも終了、っと」
とても綺麗な夕日が、西の空に沈みかけている中‥
日課のランニングを終えた俺は、寮の前で一人、そうつぶやく。
‥とは言っても、今日はお祭りがあるからだろう‥歩行者も多かった。
場所によっては人混みで、全然走れなかったりもした位だ。
‥ふふ、そういえば‥道中偶然にもフリストと会った時‥
フリストに大声で「ヤダン、がんばってネ!」って言われたときは、恥ずかしかったなぁ。
周りにも沢山人が居る、っていうのに。
まぁ、それはともかくとして‥だ。
ここ最近は、ランニングがラクになってきた様な感がある。
なんていうか‥軽やかに走れるように‥いや、走る速度は速くは無いな。
それよりも‥そう、あまり疲れなくなってきた、って言う方が正しいだろう。
とはいえ、ラクに走れちゃ、トレーニングにならないし‥
もう少し体に何か、負荷を‥そうだな、重りとかを付けてランニングをすると良いのかもしれない。
‥おっと、それよりも。
俺はちらりと時計台の方を確認する‥うん、時間はまだ充分にあるな。
え?何の時間かって?
今日は寮の友人たちと一緒に、あますず祭りに行くんだ。
その集合時間まで、まだ余裕はある‥って事だ。
とりあえず、集合時間までに風呂と、そして軽めに食事を済ませておこう。
ランニングのおかげで汗をかいたのを、サッパリと流したいし‥
夕食を食べてある程度腹ごしらえをしておかなきゃいけない。
とは言っても、食べ過ぎないように注意しないとな。
ふふ、屋台を見ていたら、きっといろいろと食べたいものがあるだろうし。
さて、とりあえずは‥部屋に戻らなきゃ。
俺はいつもの様に、玄関に入り‥そして、いつもの様に郵便受けを見る。
‥シャミミからの手紙はまだ来ない‥か。
その‥ここ最近、思う事なんだけど‥
シャミミから送られてくる、手紙の間隔が長くなった‥そんな気がするんだ。
以前だと1週間もあれば返ってきたものが、ここ最近だと2週間とか‥。
‥もしかしたら、俺がピノに気があるのを、気づいているのかもしれない。
そんな風にすら考えてしまうくらいだ。
いや、相手がピノだと思わなくとも、うっすらと気づいている‥のかもしれない。
俺だって‥俺だって、このままじゃいけないと思ってる。
今の俺の心は‥‥そうだ、ピノ‥だ。
俺は‥やっぱりピノのことが好きなんだ。
‥でも、一方でシャミミに‥なんと言えばいいのか分からないでいる‥。
今まで‥約1年半の間、ずっとサンドリアで俺の事を待ってくれていたシャミミ。
そんなシャミミに俺は‥何もしてやることができなかった。
そして今‥‥シャミミとは別に、好きな人ができてしまって‥。
‥「別れよう」なんて‥俺には言えない。
このままシャミミとの関係をずるずると続けるのも、それはそれで‥シャミミに悪いとは思う。
思うけど‥。
‥気がつけば、どんどん考えが沈んでいってしまう。
考えが暗く‥悪い方へと向かうのを、俺は頭を振って振り払う。
今日は‥そうだ、あますず祭りの日だから‥
だから‥今日だけ、今日だけは‥シャミミ、ごめん‥忘れさせてくれ。
俺は、郵便受けから視線をそらすと‥ゆっくりと自分の部屋へと向かった。
‥さっきまでよりも、少しだけ‥重い足取りで。

部屋で俺の事を待ってくれていたピノと、風呂、夕食をさっさと片付けて。
俺達は集合場所の「団らん室」へとやってきた。
‥いや、正確に言えば「俺は」だな。
そう、団らん室へやってきたのは俺だけだ。
夕食から戻ってきて、さっさとよそ行きの服に着替えた俺‥とは対照的に。
ピノは、何かを考えるように‥タンスの中を見つめていたんだ。
俺が着替え終わった後も、ピノは何かを考え込んでいるみたいで‥
どうしたんだ?って聞いても「あ、なんでもないよ。よかったら、ヤダンは先に行って」って言われて。
それなら‥って思って、俺は一足お先に団らん室へとやってきた、って訳だ。
‥とは言っても、団らん室にはまだ誰も来ていなくて‥。
これなら、ピノとお喋りしていた方が良かったかな‥
「お、ヤダン早いなぁ」
おっと、考え事をしていた俺に‥聞こえてきた声がある。
背中の方から聞こえてきたその声、しゃべり方‥勿論ディルだろう。
とりあえず俺は、ディルの方を振り向いて‥おっ!
「おっ、ディルは浴衣かぁ。いいな‥うん、似合ってるぞ」
最近は、全然気にならなくなっていた‥ディルの褐色の肌。
でもそれが、今は‥浴衣を着た今は、改めて意識させられる。
そう、褐色の肌に、浴衣の透き通る様な白が綺麗に映えて‥とても似合ってる。
勿論、それだけじゃない‥浴衣自身が良いデザインをしていると思う。
白地にちりばめられた、鮮やかな青い模様が綺麗に彩られていて‥
ディルはやっぱり、服のセンスが良いなぁ。
「そ、そうか?なんや‥照れるなぁ」
ディル自身、まんざらでもないんだろう‥嬉しそうに、照れ笑いを浮かべているんだから。
でも、そうなると‥俺も浴衣を用意しておけばよかった、なんて思ってしまう。
‥とは言っても、俺の場合は浴衣を買う所からはじめないといけないけど‥。
「それにしても、ディルは浴衣、着慣れてるのか?ちゃんと‥」
綺麗に着ているな‥と、俺が言葉を続けようとした、その時。
「わーァ!ディル、浴衣を着たんだァ!」
嬉しそうな‥楽しそうな‥騒がしい声が聞こえてくる。
‥勿論、これも誰なのかはわかる。
俺は声の方向に振り向く‥前にそいつはディルの所へと駆け出していた。
ディルに駆け寄ると、すぐそばでディルの姿をじっくり見つめて‥
「綺麗な模様‥それニ、ディルにとっても似合ってるヨ!」
「ん、ありがとうな、フリスト。そう言われたら嬉しいわ」
やはりフリストも、俺と同じ感想を抱いているようだ。
うん、やっぱりあの浴衣は良くて、しかもディルに似合ってる‥皆が思うことだろう。
俺はそう思いながら、うんうんと頷いていると‥また新たな声が聞こえてくる。
「おおっ!ディル、良い浴衣だなぁ‥似合ってるぜ。どれ、それじゃあ一つ揉んでやろう‥」
「うあっ!あ、ありがたいけど、揉むのは勘弁や!」
見ると、ラスキがいつもの様にディルに飛びかかって‥‥ふぅ。
‥まぁ、皆同じ事を思ってる様だ‥
ディルはディルで、対応に追われて大変そうだけど。
「お待たせ、遅くなってごめんね」
更に新たに聞こえてきた、その声‥ピノの声に、俺は振り向いて‥おおっ!
やってきたのはピノで間違いない‥間違いないが‥問題は‥いや、ポイントはその服だ。
その服を見て‥俺は声が出てこない‥いや、何て言えばいいのか‥。
「あッ!ピノも浴衣なんだァ。ピノも良く似合ってるネ」
そう‥俺達の前に現れたピノもまた、浴衣姿で‥。
白地に、明るい緑でうっすらと模様が描かれてある‥。
フリストの言う様に、とっても似合ってて‥
「綺麗‥だ‥」
「‥え?」
あ、つ、ついうっかり‥綺麗とか、俺‥何言ってるんだ。
そ、そりゃ確かに綺麗だけど、でも‥その‥誤解させるような事、言っちゃ‥
ピノだって驚いてる‥う、上手く誤魔化さなきゃ。
「あ、いや‥その‥‥模様、模様がさ、綺麗だな、って」
「あ‥うん、僕もこれ、気に入ってるんだよ‥昔から着てるんだ、ふふ」
俺の口調はちょっと慌てていたけど‥どうやら怪しまれずに済んだみたいだ。
ピノはそう言って‥にっこり笑ってるし。
でも‥そうか、ピノは昔からこの浴衣を‥ん?
見ると、ピノはディルの方を見てる‥ふふ、ピノも驚いたみたいだ。
ディルの浴衣姿‥なかなか様になってるもんな。
「ディル‥浴衣、似合ってるね」
「あ‥ああ、うん、ありがとう‥ピノも良う、似合うとるで」
ピノの言葉に、ディルは‥今までで一番嬉しそうな顔をしていて。
‥なんだか‥い、いや、気のせいだろう‥うん。
ピノもディルも、二人共‥いや、気のせいだ‥そうに決まってる。

寮のメンバーが揃った事で、俺達は早速お祭りの場‥森の区へと向かった。
勿論、お喋り大好き賑やか大好きな俺達だ。
道中もお喋りやら、ラスキのちょっかいやらで、わいわいと騒ぎながら‥
でも、更に騒がしい場所へとやってきた。
居住区から出て、坂を下り‥手の院の前を通り過ぎて‥森の区の広場へ。
広場には、坂の上からも見える、多くの人だかり‥うん、大きく分けて二つの人だかりが見えるな。
一つは‥屋台が立ち並ぶ場所。
そしてもう一つは‥「納涼踊り」が繰り広げられている櫓だ。
どちらも楽しそうで、見ているだけでもワクワクしてくる。
さぁ、まずはどっちから‥‥って、そうだった。
まずはその前に‥
「ええっと、ここらへんだよネ、ユランとの待ち合わせ場所ハ‥」
フリストの言葉に、俺は周囲を見渡してみる。
そう、唯一の寮外からの参加者‥ユランと合流しなくちゃいけないんだけど‥
うーん、またどうしてここで合流しようって話になったんだ。
どうせなら、人の少ない居住区とか、森の区へのゲートとか‥そういう場所で待ち合わせた方が‥
お、居た居た。
「おーい、ユラン!‥ユラーン!」
俺は見つけたユランに声を掛けてみるが‥どうやら気付いて無いみたいだ。
まぁ、声を上げながら近づいていけば、気付くだろう。
ユランの方へと歩きつつ、声を上げて‥何度目かの呼び声に、ユランも気がついてくれて。
俺達の方へと歩いてきたんだ。
「待たせてごめんね、ユラン」
「ううん、こっちこそ。急に待ち合わせ場所を変えたから‥ごめんね、みんな」
ピノの声に、ユランはそう言って顔の前で手を合わせている。
‥ん?急に待ち合わせ場所を変えた‥?何かあったんだろうか。
まぁ、それよりも‥
「いや、いいさ。それよりもほら、ユランも早く、祭りに参加しようぜ」
俺はそう言って祭りの方を指さすが‥ユランはにっこり微笑んだまま動かない。
ん?どうしたんだ‥?
「あのね、今日はみんなにプレゼントがあるんだ。‥って言ってもたいしたこと無いけど‥」
ユランはそう言うなり、近くの屋台にあった水槽から何かの筒を取り出して‥ってちょ、ちょっ!
屋台の品物じゃないのか?それ‥
疑問に思う俺だったけど、その疑問はすぐに解消されたんだ。
「あ、泥棒じゃないよ?知り合いのお店の、保冷用水槽を借りてるんだ。
 予めここに入れさせて貰っていたから、よく冷えてると思うんだけど‥」
皆、不思議そうな顔をしていたんだろうな‥ユランが慌ててそんな説明を始めたんだ。
そして‥説明をしながらも、俺達にひとつひとつ、筒の様なものを渡していって‥
‥うん、確かによく冷えてる‥冷えてるけど、これは一体‥?
「これは‥開けて良いのか?ユラン」
ラスキも受け取って、不思議そうに筒を眺めている‥
筒自体は、バンブーを使ってるんだろう‥自然の形を利用して、上手い具合に蓋を付けているが‥
「どうぞ。中身はつめたーい、ウィンダスティーだよ」
そんなユランの言葉を聞いて、俺は思わず「おっ」って思ったんだ。
ウィンダスティーなら、さっぱり、すっきりとした味だし‥
この暑い中だ、冷たいウィンダスティーなら尚更、のどごしだって良いだろうし。
俺は早速蓋を開けてみる‥うん、ウィンダスティーの良い香りがするなぁ‥。
バンブーの器だって、中に入ってるウィンダスティーの香りを引き立てている様な気がするし。
「あ、ウィンダスティーって‥ユラン、もしかして?」
「うん、ディルの言っていた案がね、ようやく実現しそうでね‥これはまだお試しなんだけど‥
 ふふ、みんなとお祭りに行く、って言ったら‥お店の人が「持っていけ」って言ってくれてね」
いざ飲んでみよう‥と思ったその時、大きな声を上げたのがディルだ。
‥ディルとユラン、何かウィンダスティーに関わる話があったんだろうか。
まぁ、とにかく‥俺も飲んでみよう。
‥うん、美味しい‥さっぱりとしていて‥でも、普段寮とかで飲むのよりも、少し濃い気がするな。
でも‥そう、冷たさが苦みを強くは感じさせない、っていうか‥
まぁ、とにかく「美味しい」って事だ。
ふふ、こんな美味しいものをくれたユランに‥感謝しなくちゃな。
「ありがとう、ユラン‥とっても美味しいよ」
「うン!冷たくて美味しいネ」
みんなの口からも嬉しそうな声が飛び出して‥うんうん。
‥それにしても‥ユランめ。
「ありがとう、ユラン‥ここまで運ぶのも大変だったんじゃないのか?大変だったろうに‥」
「ふふ、みんなの嬉しそうな顔が見たくってね」
俺の言葉にも、ユランは‥決して大変そうではない風を装っていて。
お店からここまでの距離とか考えたら、きっと大変だったハズなのに。
‥俺達にすぐ飲んで貰えるように、待ち合わせ場所もここにして‥ずっと待っていてくれて。
全く‥本当にユランってヤツは。
「さ、それじゃあ行こうよ、みんな。‥屋台?‥納涼踊り?どっちからかな?」
みんながウィンダスティーを飲み終えてすぐ‥ユランの元気な声が聞こえてくる。
さぁ‥改めて、あますず祭りを楽しもう。

「お、射的があるじゃんか‥おれ、好きなんだよ。みんなもやろうぜ?」
まずは‥屋台を巡ることにした俺達。
巡り初めて早速、ラスキがそんな声を上げる。
‥射的か‥そういえば俺だって、サンドリアでは良くやったなぁ‥‥よし。
「お、やろうやろう。‥ふふ、ラスキには負けないぞ」
「あ、オイラもやるヨ!射的、好きなんダ」
と、ラスキの言葉に俺、そしてフリストも続いて‥三人で早速始めることにしたんだ。
ふふふ、サンドリアの狩人と呼ばれ‥‥てはいないけど、俺の実力を見せてやるぜ。
‥‥勿論ピノに。
まずはラスキ、俺、フリストの順で屋台に並び‥その後ろでピノ、ディル、ユランが俺達を見ている。
俺は早速おもちゃの銃に弾を込めると、標的に向けて‥撃つ!
狙いは寸分違わず、標的である人形の中央よりも少し上に命中、みごと標的を棚から落とした。
「わっ、ヤダン、凄い!一発で落としちゃった」
ピノのそんな言葉に振り返り、得意げにも頷いて見せる俺だったけど‥
「む、やるな、ヤダン‥流石成長してるだけの事はある‥」
「‥いや、ラスキ、それは関係ないから‥」
横からラスキにそんな事を言われて、俺は思わずずっこけてしまいそうになる‥。
いやいや、気を持ち直して次だ、次。
俺は改めて気を入れ直して、次の弾を込め始めた‥
‥‥‥
‥結局。
俺は三人の中で一番の成績を上げることが出来た。
「いや、ヤダンは凄いな。5発中4発命中か‥プロ並みやな」
「プロって何だよ‥でも、これだけ落とせると嬉しいな」
正確には、4発命中したけど‥3体しか人形を落とせなくて。
‥もうちょっと落とす自信はあったんだけどなぁ。
「う~、オイラは全然ダメだったヨ。ヤダンに負けたなァ」
そう言ってガッカリしてるのはフリストだ。
‥どうやらフリストは1体落としただけだったみたいで‥
「調子悪いときだってあるさ。違うもので勝負しよう、フリスト」
俺の掛けた言葉に、フリストはにっこり笑って頷いて‥よし。
やっぱりお祭りに暗い顔は似合わないもんな。
でも‥
「くう~っ、俺がヤダンに負けるなんて‥しょうがねぇ、ヤダン、約束は約束だ、おれのちんこ揉みやがれ」
「いや、そんな約束してないだろ‥」
ラスキの言葉にあきれる俺だったが‥
まぁ、そう言う所がラスキらしい、って言えばラスキらしいのか‥。
「でも、ホント、凄いよね。‥よし、今度は僕もやってみようかな」
「よし、ぼくもヤダンに負けないよ」
「お‥ほならボクもやったろ!」
どうやら後ろで見ていた三人もその気になったようだ。
前後が入れ替わり、今度はピノ達が射的を始める。
三人の腕はどんなものだろう‥そう思って見てみると‥
1発‥2発‥それぞれ撃ったようだけど‥うん、ディルとユランは標的に当てているみたいだ。
でも‥ピノはどうやら当たらないようで‥
「うーん、難しいなぁ‥上手い具合に当たらないや‥」
困った様な口調で、一人そうこぼしている‥。
そういう風に言われたら、黙って見てられないな‥よし。
「ピノ、ちょっといいか?まずはまっすぐ弾を込めて‥そうだ。それから、構えるんだけど‥」
俺はそう言うと、ピノの手をそっと持って‥おもちゃの銃の‥えっと、グリップって言うんだっけ。
そこをしっかりとした姿勢で持たせる‥‥そして‥
「ここから見て、照準を合わせるんだ‥標的に‥」
そう言って照準を覗き込む様子を見せるんだけど‥
‥思いの外、俺とピノの距離が近くて‥思わず鼓動が跳ねてしまう。
‥い、いや、今は射的の最中だ‥そんな事考えないで‥
「射的に照準を合わせて‥それから撃ってごらん」
「‥こう‥‥だよね。えっと‥‥それっ」
俺の言うとおり、ピノは構えて‥そして‥標的の人形に当たった!
人形はその衝撃で見事に棚の下へと落ちて‥その様子を見たピノはガッツポーズを見せる。
「やった!当たって落ちたよ!」
「ふふ、お見事だな、ピノ」
「うん‥ありがとう、ヤダン」
そう言って喜ぶピノは‥うん、とても可愛かったんだ‥。
それに‥ふふ、ピノの身体のぬくもりが感じられて‥って、いかんいかん。
今はお祭りの最中だ‥そういう事を考えるのは止めないとな‥うんうん。

「それにしても一杯お店があるね‥ふふ、どれもこれも気になるなぁ」
射的を終えて、次はどこに‥と周囲を見渡す俺達。
数々の屋台を目にして、そんな声を出しているのは‥ピノだ。
勿論、俺だって‥目移りして仕方無い。
でも、一番気になるのは‥やっぱりピノだ。
屋台の合間を、浴衣姿で歩くピノ‥
楽しそうに目を細めて、次々と視線を移していく。
その姿はとても綺麗で‥素敵なんだ。
‥いっその事、途中で二人だけ抜け出して‥
屋台の光が遠くに見える中、ピノに告白を‥‥
‥って、いやいや、今日は‥そうだ、あますず祭りの「二日目」なんだ。
そんな日に告白なんてする訳が‥‥え?
どうして「二日目」がだめなのかって?
ああ‥いや、まぁ‥本当に「噂話」の類でしかないんだけど。
‥いつから‥どこから‥そんな話が出てきたのかは分からない。
ただ、一つ言えるのは‥「あますず祭りの二日目に、愛の告白はするな」という事。
好きな相手に告白し、上手くいったとしても、1ヶ月程度で破局を迎える‥そんな話があるんだ。
これはウィンダスだけじゃない‥俺の住んでいたサンドリアでも話されている‥バストゥークはどうか分からないけど‥
‥確かに、ただの「噂話」や「オカルト」の一種だと思う‥
二日目に告白し、カップルになった二人がたまたま‥早々と別れた、それだけ‥
‥でも‥。
例えただの噂話だと分かっていても‥避けたい、って俺は思うから‥。
‥俺って気が弱いのかな‥。
い、いや、安全志向だと言って欲しい‥。
それに‥いや、それ以前に。
俺にはまだ‥シャミミが居る。
シャミミが居るのに、ピノに告白だなんて‥出来る筈もないんだ。
まずはシャミミにちゃんと言わないといけない‥。
ふぅ、俺って‥
「どうしたんだ、最近成長してるヤダンっ!」
「う、うわあッ!、ら、ラスキっ!お前‥」
突然ラスキが、考え込んでる俺の‥ちんちんをやわやわと握ってきて‥
俺は慌ててラスキをふりほどこうと、手をバタつかせる。
‥全く、ラスキはぁっ!
「ふふ、やっぱり大きくなってきてるな‥うんうん、嬉し‥‥‥ん‥」
俺の事をからかうように言っていたラスキだったが‥
何かを見つけたんだろうか。
急に動きが‥そして言葉も止まって。
そんなラスキの様子に、俺の動きもつられて止まる。
一体何を見たんだ、とばかりに俺は、ラスキの見ている方へと視線を向けてみる‥すると‥
ラスキの見ている方は、屋台の中でも客足が途絶えていて‥
‥ただ一人、タルタル族の女の子が居たんだ。
浴衣を着て、綺麗な亜麻色の髪をポニーテールにした‥綺麗な女の子が。
でも‥‥
「ん‥あれは‥‥どこかで見た様な‥」
そうだ‥どこかで見た事のある子だ。
ここ最近‥じゃない、少し前‥丁度こんな‥‥あっ!
「そうだ、あれは確か‥」
「‥綺麗だ‥」
俺が思い出したことを言おうとした、その時‥
ラスキはそんな声を上げて‥その子の方へと歩いて行く。
まるで‥引き寄せられるみたいに。
その女の子の方も、ラスキに気がついたんだろう。
しかし、ラスキを見るなり、少し驚いた様な表情をして‥途端に走っていってしまったんだ。
「あ‥ま、待って‥待ってくれ!」
更には‥ラスキがその女の子の後を追う様に、走り出していく。
俺達がラスキに声を掛けるも、二人はあっという間に‥人混みの中へと消えていってしまった。
‥しかし‥あれは確か‥
‥そうだ、あの時‥銀河祭で見かけた女の子だった。
あの時、「どこかで見た」と思った子‥その時は日常のどこかで会った事があるんだ、と思っていたけど‥
でも、あの銀河祭以来、ずっと意識して居ても‥どこでも会う事は無かった。
何か‥何か、胸の中にひっかかりを感じていた俺だったけど‥
結局答えは出ないままで、俺の胸はもやもやとしていたんだ‥。


おれはその子、浴衣姿の女の子を見て‥
‥なんて言ったらいいんだろう、胸に衝撃的なものを感じたんだ。
勿論、初めて見る女の子だったけど‥
その‥「可愛い」とか「綺麗」とかそういうのを通り越して、まっすぐに「好き」までたどり着く‥
それくらいの衝撃を感じていたんだ。
でも‥その女の子と視線があった瞬間。
一瞬その子は驚いた顔をして、おれの前から走って行ってしまった。
‥そりゃ、確かに‥おれは怖い顔をしてたのかもしれねぇけど‥
それでも走って逃げる事は無ぇじゃんか。
でも、そのまま後ろ姿を見送ったら、もう二度と会えないような‥そんな感じがして。
‥そんなの気のせいに決まってる、何の根拠もある訳が無ぇ‥‥そうは思っていても。
おれは走り出さずには居られなかったんだ。
走り出したおれの背に「ラスキ、おーい!」って声が聞こえていたけど‥
おれは一言「ごめん」とだけ叫んで、走り出したんだ。

女の子を追いかけて、人混みの中を無理矢理走り抜けるおれ。
‥あの子、浴衣を着てるのに‥どうしてあんなに走れるんだ。
ともかくおれはその子を追いかけて、走り続けた。
‥とは言っても、実際走っていたのは2,3分くらいだったかな。
気がついたら‥人の少ない場所‥‥えっと、ダルメル牧場って言ったらわかるかな?
そうだ、森の区のボミンゴ広場から、ミスラ居住区の方へと抜けた所にある、あそこだ。
そこでようやく‥その子を引き留めることが出来たんだ。
「待ってくれ‥その、驚かせたんなら謝るから‥待ってくれよ!」
人混みを抜けたから‥おれの声だって、その子にはちゃんと聞こえていて。
おれの声を聴いたから‥だろうか。
その子も走る速度をゆっくりと落として‥止まってくれたんだ。
これで‥話ができるか‥な?
「‥‥私に何か‥?」
顔を俯きがちにして、振り向いたその子‥近くで見ると、綺麗なお化粧をしていて‥
‥それを除いても、綺麗な顔立ちだ‥って思う。
「‥ふぅ。良かった‥いや、突然逃げられたから、おれ‥」
「‥用がないのなら、私はこれで‥」
何気ない世間話から‥とか思って話を切り出したおれだったけど、
その子はそんな事を言って立ち去ろうとして‥
おれ、嫌われてるのかな‥?まぁ、第一印象良く無かったし‥しょうがねぇと言えばしょうがねぇけど‥
‥ええい、しゃあねぇ、単刀直入に言うしかねぇ。
「待ってくれ!‥おれ、お前が‥あんまり可愛いんで、その‥一目惚れしちまったみたいなんだ‥」
「‥‥‥‥え?‥わ、私に‥です‥か?」
その子は‥よっぽど驚いたんだろう。
一瞬‥いや、しばらく答えも出ない様子で、そう呟いて‥
でも、こう見る限りは、まんざらでもない‥おれの事、悪くは思っていないような、そんな気がする。
もう少し‥あと一押ししてみるか‥?
‥いや、ここはもう一押しする以外に道は無ぇはずだ。
「良かったら‥いや、頼む、おれと付き合ってくれ!」
おれはその子との距離を詰め、思い切って言ってみたんだ。
でも、その時‥おれの頭に感じる「何か」があった。
あれ‥?この感覚‥
「つ、付き合うって‥わ、私と‥?」
いや、今は感覚云々言ってる場合じゃねぇ。
それよりも‥今は‥‥。
おれはその子に、何度も頷いて「強い肯定」を示してみせる。
そんなおれの頷きを見て‥その子は再び考え始める。
‥ちょっと急すぎるか‥?
初対面で‥名前だって‥あ、そうだ‥‥名前だって知らねぇんだ。
それなのに付き合うとか‥
‥あああーっ!?
そうだ‥おれはとんでもないことに気付いちまった‥。
今日はあますず祭り、その二日目‥告白とかしちゃいけない日じゃねぇか‥
しまったなぁ‥‥。
でも、今更「今のナシ!明日告白するから!」とか言えないよなぁ‥。
なんて‥軽く落ち込んでいたおれだったんだけど‥
「‥わかりました‥。でも、私は‥‥その、家の決まりが厳しいので‥お休みの日以外は会えません‥
 それでもよろしければ‥」
おれの落ち込みなんて吹き飛ばす、そんな言葉が返ってきたんだ。
‥おれの答え?答えなんて決まってるだろ。
「勿論だ!休みの日だけでもいいから‥えっと‥‥あ、おれはラスキ。ラスキ・サリスキだ」
「私は‥‥‥ランカ‥カ‥‥ランカカです」
ランカカちゃんか‥可愛い名前だ。
その可愛い顔に、勝るとも劣らない言い名前‥。
それに‥おれの初めてできた彼女‥だ。
おれは‥その実感に‥嬉しくて、嬉しくて‥
気がついたら「やったー!」って‥叫んでたんだ‥。
ふふ、ランカカちゃんに笑われてたけど‥かまうもんか。

その後、ランカカちゃんと少し屋台でも‥って言ったんだけど‥
家の門限があるとかで、すぐに帰ってしまった。
‥残念だけど、きまりはきまりだ、仕方無ぇ。
次に会う日時を決めて‥おれたちは別れたんだ。
それにしても‥そうだ、ランカカちゃんと話している最中に、感じたあの感覚‥
あれは‥何かの香り‥?どこかで香った様な気がする、香り‥
それがランカカちゃんから香っていて‥
‥まぁ、気のせいだろう、きっと有名な香水とかなんだ。
そんな事よりも‥今日は。
ふふ、嬉しい一日になったしな。
‥っと、そうだ‥寮のみんなと合流しなきゃいけないな。
ランカカちゃんの事はまだヒミツにしておいて‥ふふ。
おれは楽しい事ばかりを考えながら‥まだみんなが居るハズのボミンゴ広場へと戻ったんだ。



 
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