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 ←拍手のお返事など(H26.3.14) →その36『暗白』
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ショート

その35『練習相手にもならない その3』

 ←拍手のお返事など(H26.3.14) →その36『暗白』
あらすじ
 ボクはユキフィル・サキフィル‥みんなからはユキ、って呼ばれてるタルタルの男だ。
 リンクシェルメンバーでの長期遠征を終えて、久しぶりにジュノのレンタルハウスへと戻ってきたボク。
 そんなボクを待ち受けていたのは‥リンクシェルメンバーの中でも幼なじみのヒルク・ラヒルクだった。
 彼もタルタルの男なんだけど、そんな彼がボクのレンタルハウスへとやってきた理由はボクと「キスの練習をする事」だった。
 色々あってキスの練習も無事に(?)終わったんだけど‥キスを繰り返す度にボクの股間は「反応」してしまって。
 でも、それはヒルクも同じだったんだ。彼もボクとキスをする内に‥もしくはその後のボクの胸に触れている間に‥大きくなったみたいで。
 更に彼は‥お互いのズボンを、そしてパンツまでも下ろして‥お互いのものに刺激を与え始めたんだ。
 そんな状況で、おまけにキスまでされたらもう‥ボク、気持ちよさにどうしようもなくなってしまって。
 あまりの気持ちよさに、抵抗できないでいたボクに‥彼は更なる「練習」を迫ってきたんだ‥。

 

「え‥ちょ、ちょっと‥ヒルク‥ぅ!」
突然のヒルクの動き‥正確に言えば、その手の動きに‥ボクは慌てて声を上げる。
その‥さっきまではちんちんを弄られたりだとか‥あるいはキスをされたりだとかで、少しは気持ちよくなっていたけど‥
そんな気持ちも一気にふっとんでしまう位、ヒルクの行動に‥ボクは慌てていたんだ。
ヒルクはボクを抱きしめた体勢から、「練習の続き、しようぜ」って言うと‥
その‥手を伸ばして、ボクのお尻に触れてきたんだ。
‥しかも、その‥お尻に触れた手‥左手にぐっと力を込めて‥ボクのお尻を開いてきたんだ。
勿論、そんな事をされたら‥お尻の穴が(後ろから見たら)丸見えになってる‥ハズで。
更にはもう片方の手‥右手の指先で、お尻の穴へと触れてきたんだ。
‥そんな、お尻の穴に触れてくるなんて‥その‥今日はまだお風呂だって入っていないのに。
それでもヒルクがボクのお尻に‥お尻の穴に触れてくる、その理由は‥大体だけど察しが付く。
あんまりえっちな事に詳しくないボクでも、その‥本で読んだ事はあるし‥。
もしかしたらヒルクは、女の子のあそこにちんちんを入れる代わりに‥
ボクのお尻に入れようとしてるんじゃないか、って。
そう、ボクのお尻にちんちんを入れることで「練習」をしようとしてるんじゃないか‥って‥。
い、いや‥もしかしたら‥
それは流石にボクの考えすぎで、もっと違う「練習」をしようとしてるのかもしれない。
そう、たとえば‥たとえば‥‥‥あ、愛撫の練習とか‥。
そんな僅かな可能性に賭けるように、ボクはおそるおそる‥ヒルクに聞いてみたんだ。
‥本当に‥怖々と。
「もしかして、ヒルク‥その‥『練習』って‥」
そう言ったボクの声は、多分‥震えていたと思う。
‥勿論、それはヒルクの答えを予想していたからで‥。
そんなボクの問いかけに、ヒルクは‥ボクの耳元で、優しく‥でも真剣な声で囁いてきた。
「‥あぁ、俺、ユキの中に‥入れたいんだ」
裏切らない‥残念だけど、ボクの予想を裏切らない‥そんなヒルクの答え。
‥い、いや、待って‥まだ‥まだヒルクがハッキリ言った訳じゃない。
だから‥
「い‥入れるって‥その‥」
尚も確たる答えを求める、ボクの言葉に‥
ヒルクは躊躇うことなく、こう言ったんだ。
悪戯っぽく‥そして少しだけ嬉しそうな声で。
「勿論‥俺のちんちんだ」
ボクの耳元で、その単語を‥ボクが思わず「ああ、やっぱり‥」と思ってしまう、その単語を‥ヒルクはさらりと言ってのける。
予想はしていたけれど、衝撃の言葉に‥ボクは思わず言葉に詰まってしまう。
だって‥だよ?そんな‥ちんちんを入れるだなんて‥
お尻なんて狭いところに、ヒルクのあんな‥太くて大きいのなんて‥
「む、無理だよ!そんなの、入る訳が‥」
そうだ、無理に決まってるよ!‥無理矢理入れたりなんてしたら、絶対裂けちゃうに決まってる‥
だからボクは、慌ててそう言ったんだけど‥
‥残念ながら、ヒルクには効果が無かったみたいだった‥。
「大丈夫だって。‥ちゃんとこうやって、しっかりたっぷりとほぐしてやるからさ」
そんな事を言いながら、ヒルクは右手の動きを再開させたんだ。
ボクのお尻の穴を、指先で撫でるように‥いや、弄り回すようにぐにぐにと刺激し始める。
‥なんて言えば良いのか‥くすぐったいような‥いや、よく分からない‥ヘンな感覚。
だって、お尻の穴を‥その‥触られるのなんて、初めてだし‥
自分でもそんな所、意識なんてしたことなかったし‥。
でも、どうしてだろう‥その‥お尻の穴を触られて、ヘンな感覚がするのは‥。
やっぱり、この‥ヒルクが腰を押しつけて、ボクのちんちんを刺激しているせい‥?
ちんちん同士が擦れ合って、気持ちいいから‥だから‥
って、流されてちゃダメだ。
ほぐすなんて事をしたって、流石にちんちんを入れるのは無理だって、ちゃんと言わなきゃ‥!
「そんな、ほぐすなん‥って‥んッ‥」
ほぐすなんてこと、したって無理だよ!ってボクは言おうとしたんだけど‥到底言い切れるものじゃなかった。
だって‥突然ヒルクが、その‥お尻の穴に指を入れてきたんだもの。
それまではまだ、表面を撫でるだけだったのに‥いきなりそんな‥
た、多分‥指の先っぽを入れただけなんだろうけど、それでも‥その‥ヘンな感じに違いは無いし‥。
でも‥勿論、それだけ‥指を入れただけで終わりじゃない。
ヒルクは更に指を‥ボクの中へと押し入れてきたんだ!
「お‥ほぐすまでもなく、なんか柔らかいぜ、ユキのココ‥」
そんな事を言いながら、じわりじわりと‥指を入れてくるヒルク。
‥い、痛くは無いけど‥でも‥お、お尻の中に指を入れられるのって‥ヘンな感じ‥。
第一そんな所に指入れたら、汚いのに‥もぅ‥。
で、でも、それよりも‥
「やぁっ‥‥ん‥柔らかいとか言われても‥無理だって‥ぇ‥」
ボクのそんな拒む言葉にも‥ヒルクは耳を貸さずに。
ゆっくりと‥優しく、ボクのお尻の穴を弄り続ける。
‥指をゆっくりと抜き差ししたりとか‥
‥ぐっと中に指を入れて、動かしてみたりだとか‥
そんなヒルクの指の動きを‥ボクはヒルクにしがみつくようにして耐えていたんだ。
‥お尻を弄られるなんて、そんな‥嫌なのに‥やめて欲しいのに‥
でも‥どうしてか、ボクは‥ヒルクを突き飛ばせない。
一言でも「止めて!」って強く言えば、ヒルクだって止めてくれるかもしれないのに‥
それでもボクはそうしないでいる‥。
「大丈夫、大丈夫‥ユキのお尻、ほぐれてきたぞ」
ボクが強く拒否しないからか‥「止めて」って言わないからなのか‥
ヒルクは調子に乗って、ボクのお尻の穴を弄り続ける。
何度も何度も、指を抜いたり入れたりを繰り返して‥
ああ、きっと入れる指も変えているんだと思う‥ボクのお尻の穴に、次第に強い負荷が掛かっていくのを感じるから。
徐々に太い指へと変える事で、内側から少しずつお尻の穴を広げられていく‥そんな感覚。
でも‥でも、痛みは感じないし‥その‥
弄られ続けて、なんだかヘンな‥‥熱い様な感覚を感じ初めてるんだ。
お尻の穴のあたりが‥そして中も、熱い様な‥そんな‥
‥でも、そんな事‥言えるハズなんて無い。
だって、その‥お尻を弄られて、「熱い」だなんて‥
もしヒルクに「感じてる」なんて勘違いされたら‥
「そんな‥こと、言われて‥もぉ‥」
だからボクは、そんな言葉を言うのが精一杯だった。
強がりの言葉‥「止めて」って言うのはなんだか‥少し、少しだけ惜しい気がするし‥
かといって「続けて」なんて言葉は言えないし‥。
そんなボクの言葉の‥言葉尻を取るような、ヒルクの言葉が‥耳に入ってくる。
「ほら‥ユキだって、なんか甘い声‥出してるし」
変わらずに耳元で囁き続けられる、ヒルクの言葉‥
その言葉すら、なんだか甘い言葉の様に聞こえてきて‥ううん、それだけじゃない。
耳に掛かってくるヒルクの息ですら、なんだか‥
で、でも‥ダメ。
言えない‥言えないもん‥そんな事‥言えないんだから‥。
「そんな‥こと、無い‥もん‥」
尚も‥尚もそう言って、拒み続けるボク。
でも‥もしかしたらヒルクだって、ホントの事に気付いてるのかもしれない。
さっきからボクは、ヒルクに身体を預けたままになって‥正に「為す術無く」ヒルクにされるがままにしていたんだから。
‥そんなボクの様子に、ヒルクはそっと上半身を反らす様にして‥ボクの耳元から口を遠ざけていく。
どうしたんだろう、とボクは思って‥ヒルクの顔を追ったんだけど‥
そんなボクを待っていた、ヒルクの言葉‥そして行動は。
「ううん、良い声出してるって‥ほら‥キスだってしてやるから‥」
「あ‥ちょ‥‥ん‥ちゅ‥」
その言葉と同時に、ヒルクはボクの唇に‥唇を重ねてくる。
‥それだって、ボクが手を出せば‥あるいは、顔を避ければ‥かわせたはずだ。
でも、ボクはそんな事はしなかった。
ただ‥目を閉じて、ヒルクの唇を受け止めたんだ。
お尻と‥ちんちんと‥唇と‥そして舌と。
様々な場所に、ヒルクの手が‥ちんちんが‥唇が‥舌が‥絡みついてくる。
‥そうして触れあっている部分は‥とても熱くて‥とても‥‥気持ちいいんだ‥。
ずっと‥ずっとこのままで居たい、なんて思う位に‥気持ちよくて。
ボクは自然と‥ヒルクの身体に両腕を回して‥ぎゅっと抱きしめるようにしていたんだ。
ちんちんだけじゃなくて‥もっと‥もっと身体でも触れあえるように‥って‥思ったから。
‥そう、もうきっとボクは‥‥ううん、何でもない。
ともかく、ボクにとっては気持ちの良い時間‥だったんだけど‥
そんな時間は、唐突に終わりを告げる。
ヒルクが唇を離して、再び‥ボクの耳元に口を寄せたからだ。
‥勿論、お尻の穴を弄ったままで。
「ほら、ユキだって気持ちよさそうな顔してるし‥お尻だって俺の指、嬉しそうにきゅうきゅう締め付けてる」
ヒルクってば、そんなえっちな事を言いながら‥指を動かして、ボクのお尻を弄り続けるんだもの。
‥ずっと弄られているせいか‥それともさっきのキスのせいなのか、それとも‥
とにかく何のせいなのかは分からないけど、ヒルクが弄る度に、なんだか‥お尻が‥‥
き‥気持ちいい‥なんて‥。
そんな事、言えない‥もの‥。
「そ、それは‥だって、ヒルクが‥」
ボクは思わず、そんな言葉を口にする‥。
でも、言葉は途中で止まってしまって‥続きが出てこない。
お尻を弄られても感じてなんかいない、なんて事は‥もう言えないし‥
ヒルクが弄るから悪い、って言っても‥それは「お尻で感じてる」事を認める事になっちゃうし‥
なんて言えば良いのか‥答えれば良いのか分からないでいる、そんなボクに。
ヒルクは再び‥ボクの耳元で、甘い言葉を‥囁きかけてきたんだ。
「なぁ、ユキ‥練習させてくれよ。少し‥少しだけで良いからさ」
‥練習させてくれよ。
それってつまり‥ヒルクのちんちんを、ボクのお尻に‥って事で‥
男同士でそんな事をするのは、やっぱりおかしいと思う‥思うけど‥でも‥
でも、それはヒルクが練習したいから‥そう、練習が必要だから‥練習の為だから‥
だから‥練習‥だから‥
‥だから‥
「‥‥す‥‥少しだけ‥だよ‥?」
少しだけなら‥うん、ほんの少しだけなら‥練習させてあげても良いかなって‥
‥ボクは思ったんだ。


「こ‥こう‥で‥いいの?」
ヒルクに言われるまま、ボクはテーブルに両手を突いて‥
そして、お尻をヒルクの方へと突き出してみせる。
おまけとばかりに、脚だって開いて‥その‥お尻の穴だってよく見えるかもしれない。
‥ホントなら、こんな格好なんてしたくない‥
恥ずかしくて‥恥ずかしくてたまらないから。
でも‥これはヒルクの‥そう、ヒルクの練習のためだから‥
決してボクが、ヒルクに‥お尻にその‥‥入れて欲しいとか思っている訳じゃあ無いから‥
‥決して‥
「ああ、ちょっと‥待ってくれよ。よ~く濡らさないとな」
ヒルクはそう言うと、再びボクのお尻の穴に触れてくる。
お尻の穴を撫でるように‥いや、何かをなすりつけるように。
その‥恥ずかしくてボクは振り向けないから、感覚でしかないけれど‥
おそらくツバとかを塗り込んでいる‥んだと思う‥‥多分。
「よし‥こんなモンだろ‥‥俺のにも塗って‥‥と‥」
ホントは‥触れられるだけ、撫でられるだけでもなんだか‥気持ちよくって。
ヒルクの手が離れていってしまった事でさえも残念に‥と、とにかく。
ヒルクはさっきの言葉と共に、多分‥自分のちんちんにもツバを塗っているんだろう。
その間も、ボクはずっとお尻を突き出したままで‥
‥恥ずかしい‥恥ずかしいけど、なんだか‥その‥胸がドキドキしてくるんだ。
今になって、その‥これからお尻にヒルクのちんちんが入るんだ、って事を‥再認識しちゃって。
さっきの、ちんちん同士触れあわせるだけでも「熱い」って感じた‥ヒルクのちんちん。
それがお尻の中に入ってくるのって‥一体どんな感覚なんだろう?
その‥女の子でも、お尻にちんちんを入れられる事がある‥って本で読んだことはあるけど‥
‥するからには、気持ちいい‥のかな?
‥それとも、やっぱり痛い‥のかな?
分からない‥分からないけど‥それはもうすぐ分かることで‥
分かりたい‥けど‥分かりたくないような‥そんな気もする‥。
だって、その‥ボクは女の子じゃなくて、男の子だから‥
男の子がお尻にちんちんを入れられるなんて、それ‥
「よし‥ヒルク、それじゃあ‥いくぞ」
ボクがあれこれと考えを巡らせている‥その間に。
ヒルクのそんな声が聞こえてくる。
‥合図‥「練習」の「始まり」の合図‥だ。
もう‥色々と考えてる暇は無い‥‥なんて言う程、ボクの頭も回っていないけど。
と、とりあえず‥答えなきゃ。
「う‥うん、その‥『少しだけ』だからね」
ちょっとくどいかもしれないけど‥ボクは「少しだけ」を強調するように繰り返す。
‥だって、やっぱり‥自分からお尻に入れて欲しがってるなんて事を知‥ううん、誤解されたくないし。
そうだよ、ボクがそんな、入れて欲しがってるなんて事‥無いに決まってるんだから。
「あぁ、『少しだけ』な。分かってるって」
ボクの念を押すように言った言葉にも、ヒルクはどことなく嬉しそうに答えて‥そして。
‥ボクのお尻に、大きな触感のものが押し当てられる。
それは言わずもがな、ヒルクのちんちんなんだろうけど‥こ、こんなに大きかったっけ?
その‥お尻の穴よりも遙かに大きい様な気がする‥それに‥‥とっても熱いし‥。
こんなの‥こんなのボクの中に‥
‥ボクの中に少しの不安感が渦巻き始めた、その時。
「よし‥入れるぞ」
決心を固めた‥とばかりのヒルクの声が聞こえてきて‥い‥入れるって‥そ、そりゃそうだけど‥その‥ボクだって心の準備が‥
‥って、ボクが答える前から、ヒルクのちんちんがグリグリって押しつけられてきたんだ。
「そ、そんな‥いきな‥あ‥ッ!」
ぐーっと強い力が掛かってる、って思ったときにはもう‥
ヒルクのちんちんが「ズッ!」なんて音が聞こえる様な感触と共にボクの中へと入ってきたんだ。
突然お尻の中にねじこまれる異物感と、そして‥
‥少し遅れてやってきた、身体に響く鈍い痛み。
「ぐ‥うー‥‥ッ‥!」
なんて言えば良いんだろう‥上手く言えない‥っていうか言ってる場合じゃないくらい、痛くて‥
自然と押し殺した声が漏れてしまうほどの、そんな‥強い衝撃と痛みがボクを襲ったんだ。
「だ‥大丈夫か?ユキ‥」
ヒルクは心配そうに声を掛けてくれるけど‥とても答えられるような状況じゃ‥
‥い、いや‥少しはマシになってきたかな‥?
うん‥徐々に痛みも引いてきてる‥‥異物感は強いけど‥。
と、とにかく‥もう少し‥もう少しだけ‥
「ちょ、ちょっとだけ‥慣れるまで待って?まだちょっと‥痛いから」
痛みだとかのせいで、多分‥いやきっとボクは今、ヘンな顔をしているだろうから‥顔は伏せたままで‥
ボクはヒルクにそんなお願いをしてみる。
‥流石にこう言われて、動くヒルクじゃあない‥と思うんだけどね。
「お‥おう、分かった」
思った通り、ヒルクはそう言うと‥そっと背中を撫でてくれていたんだ。
‥背中を撫でられるのって‥なんだか子供の頃に戻った様な気がして‥ヘンな気分。
‥なんて、そういう事を考えている状況でも無いよね‥。
あの時に感じた凄い痛み‥もしかしたら‥もしかしたら、ボクのお尻‥裂けちゃったかなぁ‥?
自分の手を伸ばして、触ってみようかとも思ったけど‥今触るのは色々と怖いし、止めておこう‥。
‥こういうのだって、ケアルの魔法を使えばきっと治るよね‥?うん、きっとそうに違いない。
それに‥そうそう、良い方に考えれば‥ちんちんの先っぽ、一番太い所は入ったんだから、後はマシ‥なハズだもの。
そう考えたら気分だってラクだし、それに‥
うん、なんだか痛みも引いてきてる‥‥様な気がする。
最後に‥深呼吸をして‥すぅ‥はぁ‥‥すぅ‥‥はぁ‥‥よし。
「い、良いよ‥ヒルク、動いても‥」
ボクの言葉に、ヒルクは早速腰を‥動かしたりはしなかったんだ。
腰は動かさずに‥そっと手をボクの腰‥い、いや‥ちんちんの方へと回してきて‥ひ、ヒルク‥?
「無理すんなって。‥ほら、ちんちんだって小さくなったままだろ。‥ちょっとは気持ちよくしてやるから‥」
ヒルクってば、そんな事を言ってボクのちんちんを揉み始めるんだから‥
そ、そんな気は遣わなくて良いのに‥
‥ま、まぁ、確かにその‥揉まれるのは気持ちいいんだけど‥
「べ、別に良いよ、ヒルク‥その‥揉まなくったって‥」
「良いから良いから。‥ほら、キスだってしてやるから‥こっち向けよ」
ボクの照れ隠しの言葉に、ヒルクは全然構いもしないで。
それどころか「キスだってしてやる」なんて言うんだもの。
‥確かにボクは、さっきキスで感じてたけど‥でも‥
‥ま、まぁ‥今回だけは‥ヒルクの言うとおりにしてあげよう‥かな。
「も‥もう‥‥ホントは自分がしたいんじゃないの‥?‥‥ちゅ‥」
結局‥ボクはそんな事を言いながら、首だけで振り返ってみせて。
‥視界に、ヒルクも上半身を倒すようにして、顔を近づけてくるのが見えた。
ヒルクを待つように、振り向きながらも突き出したボクの唇に‥ヒルクの唇が近づいてきて‥ごく自然に唇が重なり、舌が絡み合う。
ボクの唇には、すっかり慣れたヒルクの味が広がって‥いや、慣れたのは味だけじゃないよね。
唇を合わせるのも‥舌を絡ませるのも‥もうすっかり慣れてしまって‥本当に上手くなったと思う。
上手く‥‥かぁ。
そうだ、ボク達が当初、唇を重ねた理由‥キスが上手になる為に、練習をするって事だった。
でも‥でも、今は‥
‥ううん、今はそれを考えるよりも‥こうしてキスを‥
ヒルクとのキスを愉しみたい‥じっくりと味わいたいから‥。
だから‥‥
そんな風にボクが思っていても、ヒルクの唇は‥そして舌は、そっと逃げていく。
ボクの唇を離れて‥か細いつばの糸を残して、去っていく。
そして‥ボクを襲うのは、言い様のない切ない感覚。
‥もっと‥ボクはもっと‥ヒルクと‥あ。
はぁ‥ダメだな、ボク‥キスをすると、人が変わる‥ううん、気持ちが大きく変わるみたいだ。
こんなんじゃ、ボク‥って、考えてる場合じゃない。
「さ、ヒルク‥こっちも元気出てきたし‥続き、しようぜ?」
ヒルクはそう言うと‥「こっち」を指し示す様に、ぐにぐにとボクのちんちんを揉んできて‥
た、確かに‥ヒルクの言うとおり、ボクのちんちんはすっかり大きくなってる‥。
だってそりゃあ、あれだけ揉まれたり‥キスされたら大きくなっちゃうよ‥ね?
あ‥そういえばキスの間中、ヒルクのちんちんはボクのお尻にずっと入ったままだったけど‥もう痛みは感じないし‥
お尻の方だって充分慣れてきてるんじゃないかな、とも思う。
‥後は‥そう、ヒルクが動かす練習だけ‥だよね。
うん、それだけ‥だ。
ボクは改めて前を向いて‥前傾姿勢を取るように、テーブルに手を突いてみせる。
そしてそのまま‥こう言ったんだ。
「良いよ、ヒルク‥突いてみ‥て‥‥ッ」
ボクがその言葉を言い終える‥その前に。
ヒルクは早速行動を始めたんだ。
両手をそっと、ボクの腰‥その両脇に添えると、早速とばかりに腰を動かし始めて。
きっと待ちきれなかったんだと思う‥多分ね。
グッと腰を押し込むように‥ちんちんをボクの中奥深くまでねじ込んできて‥
当たり前だけど、自分でも触ったことの無いような所を突かれて‥ボクはその感触に思わず身を固くしてしまう。
でも、不思議と‥その‥恐怖感とか、そういうのは感じなくて‥
ボクの中を、ヒルクの熱いちんちんで擦られる‥あの不思議な感覚を強く感じていたんだ。
不思議‥とっても不思議な感覚‥
ヒルクがグッと奥まで突くように‥ちんちんの根本がボクのお尻にくっつく位まで、腰を進めたときに‥
思わずボクのちんちんが跳ねる様な‥ビクンと大きく感じる様な、そんな感覚をボクはお尻の中で感じて‥
‥たまらずに声を漏らしちゃってたんだ‥
「‥あ‥ッ‥」
それは驚きの声じゃない‥少しの不思議と‥少し多めの気持ちよさと‥たっぷりの恥ずかしさと。
そんな気持ちのこもった声に、早速ヒルクが反応する。
「お‥ユキ、気持ちいいのか?」
「ち‥違うよ、その‥へ、ヘンな感じがした‥だけだから‥」
ヒルクの言葉が、まるで人をからかっているかの様に聞こえたボクは‥
‥いや、多分ヒルクにはそんなつもりは無かったんだろうけど‥と、とにかく。
ボクは慌てて「感じてない」って否定したんだ‥‥そんなの、ウソなのにね。
「‥そうか?‥俺はすっごい気持ちいいぞ。‥ユキの中、熱くて‥ちんちんがぬるぬる擦られてさ‥すっごく良い」
一方のヒルクは、ボクと違って‥ウソなんてつかずに、そんな‥えっちな事を言うんだから。
ボクの中が‥熱くてぬるぬるで‥気持ちいい‥だって。
‥そんな事言われたら‥なんか恥ずかしい‥いや‥嬉しいような、そんな‥
‥‥ホントは‥ボクだって、本当の事を‥い、いや、それは‥やっぱり‥まだ‥。
そうだ‥今はまだ、それは言えないけど‥でも、代わりに‥。
「も、もう‥知らないよ‥。‥き、気持ちいいんなら、その‥出すまで『練習』しても‥いいよ」
こう言っておけば、ヒルクも「そろそろ練習終わるか」なんて言わずに‥その‥最後まで突いてくれるかな‥なんて思ったから。
そうしたほうが、ヒルクもそうだけど‥ボクだって‥。
で、でも、あくまでヒルクが望んでいるから‥だからそれにボクが応えているだけなんだ。
‥そう、ヒルクが「気持ちいい」って言うから、ボクが「仕方無く」練習させてあげるんだから‥ね。
「お、良いのか?それじゃあたっぷり‥『練習』するぞ」
ふふ‥ヒルクってば、ボクの言葉に嬉しそうにそう言って‥改めてボクの腰をむんず、と掴んだんだ。
腰の左右を両手で掴んで‥その手の動きが「合図」になった。
さっきまで、ただ添えるだけだった「ヒルクの手」が‥ボクの腰をしっかりと掴むことで、腰を動かしやすくなったんだと思う。
ヒルクは今までよりも強く‥そしてスムーズに、腰を動かし始める。
とは言っても、まだまだ慣れていないから‥かな?
単調と言ってしまえばそれまでの動き‥だけど、それはボクにとっては助かる様な動きで。
ある程度似通った動きだからか、ヒルクのちんちんの動きに‥身構えることなく、素直に受け止める事ができた‥と思う。
グッと‥ちんちんが抜かれていって‥でも、全部が抜けきる前に、また奥までグッと突いてきて。
最初は、その‥ヘンな感覚が強くて、気持ちいい‥と感じる事はホントに少なかったんだ。
それが徐々に‥ボクの中で変わり始める‥
そう、徐々に「気持ちいい」って感覚が増えてくるんだ‥ヒルクのちんちんの動き、そこかしこにね。
ちんちんが抜かれるときに、お尻の穴が擦られる‥その‥排泄に似た、たまらない感覚が強くなって‥
ちんちんが入ってくるときには、それに加えて‥お尻の奥を擦られ、突かれる‥ボクのちんちんが震えるような感覚が加わるんだ。
しかもそれが、一回や二回じゃない‥当たり前だけど‥。
延々と‥延々と続けられて‥おまけとばかりに、その動きは徐々に速くなっていくんだから。
きっとヒルク自身、腰の動かし方‥扱い方に慣れてきたんだと思う。
だから‥だから‥
「ん‥あ‥はぁッ‥んッ!」
ボクってば‥恥ずかしいくらいに‥その‥声が漏れちゃって‥。
ヒルクが腰を動かす度に、えっちな‥ヘンな声が漏れちゃうんだ。
お尻の中が‥溶けそうなくらいに気持ちよくて‥立っているのも辛いくらい。
ホントに‥ホントに‥気持ちよくて‥
「ユキ‥気持ちいい?‥俺もすっごい‥気持ちいいよ」
ヒルクも‥ボクの声に反応するように、そんな言葉を掛けてくれる。
そんなヒルクの声だって‥とても気持ちよさそうな‥そんな甘い声をしていて‥。
そんなヒルクの声を、そして言葉を聞いて‥今更ながらに思ったんだ。
もうちょっと‥正直に言っても良いのかな‥なんて。
そうしたらきっと‥きっとヒルクも‥そしてボクも‥。
‥だから‥
「気持ちいいよ‥ヒルク‥お尻の奥、突かれて‥気持ちいいよぉ‥」
ボクがそう言った途端‥不思議と‥ヒルクのちんちんが大きくなったような気がして‥
まぁ、それは気のせいだと思うけど‥でも。
確実に‥ボクがお尻から感じる気持ちよさは‥増していたと思うんだ。
ヒルクがちんちんを突き入れる度に、その勢いで‥ボクのちんちんから何かが溢れ出るような‥
そう、ちんちんの中を熱い液体が通り抜けていく感覚がして‥
って、これってまさか‥ボク、お尻を突かれただけで‥精液出ちゃう?
‥い、いや‥まだ今はきっと‥先走り程度なんだろうけど‥でも‥
この気持ちよさだと、いつ精液が出てもおかしくない‥そう思う位に、ヒルクの腰使いは強くなってきて‥
「ああッ‥!凄い‥ユキ‥気持ちいいッ!もう‥俺‥出すよ‥出ちゃうよ‥!」
なるほど、どうやらヒルクは精液が出そうなんだ‥だから腰の動きを速くして、ラストスパートを‥って。
ちょ、ちょっとまって‥ヒルクってもしかして‥その‥ボクの中で精液を出しちゃう‥つもり‥‥じゃないよね?
流石にそれは‥その‥‥
「ひ‥ヒルク‥で‥出るの‥?出しちゃう‥の?‥‥な‥中で?」
‥で、でも‥ボクももう、そんなの気にしてられないくらい‥気持ちよくって‥
もう良いかな‥その‥中で出されても良いかな‥なんて思い始めてる。
だって、ヒルクってば‥ボクの奥を思いっきり突いてくるんだもの‥
このまま突かれたら、すぐにボクも溜まってる精液が‥出ちゃいそうで‥
「う‥もう出る‥‥そ‥外に‥出した方がいい‥か?」
ヒルクもたまらず、腰を動かす速度を上げながら‥可愛い声でそんな事を言ってくるんだから‥。
そんな事言われたら‥ボクだって断れないよ。
「い‥良いよ‥な‥中で出して良い‥よ‥たっぷり‥出して‥ボクの‥中でッ!」
更に腰を動かす速度を増して‥おまけとばかりに力を込めて、ボクの奥を突いてくるヒルク。
その感覚に‥ボクのちんちんに更なる熱がこもっていく。
‥あの感覚‥もう自分でも抑えられない、射精の感覚が近づいてくるのが分かる。
ぎゅっと腰に力を込めて、なんとか射精を遅らそうとするけれど‥
もう長くは保たない‥そう思った、その時。
「んあッ!し、締まる‥ッ‥‥出る‥出るッ!」
ボクが腰に力を入れたことで、自然とお尻が締まった‥のかもしれない。
ヒルクはそう言って、最後の一突き‥とばかりにボクの奥へとちんちんを突き入れてくる。
そして‥ボクの中、一番奥で弾け出る‥精液。
「ひッ!熱いのが‥ん‥くうッ!ああ‥ボクも出るぅ‥ッ!」
ボクのお尻の中に、じわじわ‥いや、急速にあふれ出してくる熱い感触に‥
そして何より、最後の一突きのその衝撃の強さに‥ボクのちんちんの関はあっさりとはじけ飛んだんだ。
ちんちんの中を通って、次々と精液が溢れ出ていく感触‥
全然手で触れてもいないのに、ちんちんから精液が溢れ出る‥不思議な感覚。
でも、普段と同じ‥いや、普段以上に感じる、射精の気持ちよさ。
目も眩むほどの気持ちよさと‥射精した後も続く、浮遊する様な気持ちよさと‥幸福感‥。
それはきっと‥こうしてヒルクと‥‥‥
ああ‥ボクは‥‥‥‥
‥と‥とりあえず、今は‥
精液を注がれながら‥精液を放つ、この気持ちよさに浸りたい‥。
‥中に出された精液をどうするかとか、床に溢れたボクの精液をどうするかとか、なにより‥
これからのヒルクと‥‥いや、とにかく。
今は単に、気持ちよさにだけ浸っていたいんだ‥。

二人とも射精を終えた後‥しばらくの間、ボク達は動かずにいた。
繋がったまま‥ヒルクはボクの腰から手を離そうとはしないで‥ただ、二人とも息を整えるように、荒い呼吸を繰り返して‥
そんな中、なんとなく‥なんとなく、ヒルクの顔が見たくなったボクは‥そっと振り返って、ヒルクの顔を覗き込んでみる。
‥見ると、ヒルクは目を閉じたまま、荒く呼吸を繰り返していて‥きっと一生懸命動いたから、なんだろうね。
ボクはそっと‥ヒルクに伝えたんだ。
「おつかれさま、ヒルク」
ヒルクはボクの言葉に反応するように、ゆっくりと目を開けると‥にっこりと微笑んで。
そして‥こう言ったんだ。
「ん‥ありがとう、ユキ」
そして‥自然と近づく顔と顔‥唇と‥唇。
その時交わしたキスは‥‥どうしてかな。
‥いや、どうしてなのかは‥自分でもわかってるんだけど、でも‥ね。
とにかく‥‥その時交わしたキスは、それまでにしたキスの中で、一番‥気持ち良いものだったんだ。
‥でも‥そんな甘い時間も、長くは続かない。
ヒルクが名残惜しそうに、ボクの中からちんちんを抜いたら‥ボクも気分を切り替えなきゃ。
とりあえず‥お尻の中‥ああ、お腹の中って言った方がいいのかな‥まぁ、中に入ったままの、ヒルクの精液は‥‥置いておくとして。
問題なのは‥うん、床に飛び散ったボクの精液の方だよね‥。
いくらレンタルハウスだからって、汚していいなんて事は無いんだから‥はやく片付けなきゃ。
「ヒルク、ちょっと‥床を拭くね。ソファにでも座っておいて‥」
ボクは立ち上がるなり、そう言ってヒルクの方を見たんだけど‥
ヒルクってば放心状態で床にへたり込んでいて‥ふふ、よっぽど疲れたみたいだ。
‥見ると、股間の部分が精液とかで汚れていて‥このまま下着を着るのも何だよね。
「ああ、ごめん‥拭くもの取ってくるから‥ちょっと待っててね」
ボクはそう言うなり、少し慌て気味にキッチンの方へと向かったんだ。
勿論、ボクはズボン‥いや、パンツすら履いてない‥いや、ほら、ボクの下半身も汚れてるから‥ね。
ともかく、ボクは少し駆け足でキッチンへと向かった‥
下着を履いていないという開放感と、なんとも言えない‥お尻に何かが挟まっているような違和感を感じながら‥。

‥キッチンで、いつも使っている‥汚れを拭くための布。
中でも比較的綺麗なものを手にしたボクは、ふと‥考え込んでしまったんだ。
その‥これからの‥ことを。
ヒルクとの、その‥えっちな「練習」を終えた今‥自分でも嫌と言う程分かることがある。
‥ヒルクのことが好きだ‥って事。
幾ら「違う」って思っても‥それは「違う」んだ。
ボクはやっぱり好き‥ヒルクの事が‥好き‥。
キスをして‥身体に触れて‥‥えっちな事をして‥急速にヒルクの事が‥好きになってしまった。
でも‥でも。
‥だからどうする‥?ボクがヒルクの事が好きだから‥だから、どうするの?
ヒルクはボクの事をどう思ってる‥?‥ヒルクには彼女が居る‥そもそも今回の事だって、あくまで「練習」が目的だったんだから。
もしかすると‥もしかすると、ヒルクもボクの事が‥いや、そんな好都合なことなんてある訳が無い。
もしかしたら‥ボクの事なんてただの「練習台」くらいにしか思っていないかもしれないんだから‥。
そんなヒルクに‥ボクは何て言えばいい?
‥「彼女と別れて、ボクと付き合ってよ」‥?
そんな事‥言える訳がない。
その‥将来のこととかも考えたら‥「男」であるボクよりも「女」である彼女の方が‥っていう考えもある‥
それになにより、きっとヒルクは‥ボクの事なんて‥。
‥‥いけない、こんなところでじっとしてる時じゃなかったんだ。
早く布を持って行こう‥そしてヒルクの身体を拭きながらでも、少し‥おはなしをしよう。
ヒルクと‥おはなしするだけでも‥。
ボクは布をぎゅっと掴むと‥リビングへと向かった。

「お待たせ、ヒル‥ク‥あれ?」
手に汚れを拭くための布を持って、リビングに戻ってきたボクが見たのは‥
立ち上がり、きちんとズボンを履いて、身だしなみも整えて‥今にも帰ろうかとしているヒルクの姿だった。
「ん?あぁ、いや‥もう良いかな、って思って服着ちまった。‥あんまり長居するのも悪いしな」
‥どうやら、汚れるのを承知で‥下着とズボンを履いたみたいだ。
全く‥ヒルクらしいって言うか、何と言うのか‥ホント、仕方無いんだから。
「もう‥シミになっても知らないよ」
ボクは布を手にしたまま両手を上げて「お手上げ」のポーズを取ってみせる。
正に「知らないからね」とばかりに。
そんなボクの態度に、ヒルクも少し怒るかな?なんてボクは思ったんだけど‥怒るどころか笑い出すヒルク。
‥一体どうしたのかな?
「ん‥そうだな。それよりユキ、お前は珍しく開放的だな‥まだちんちん出したままでさ」
「え‥あ、こ、これは‥だって、その‥」
ヒルクに指摘されて‥ようやく現状を把握したボク‥。
そうだ、そうだった‥パンツすら履かずに、しかも両手を上げるポーズとか‥見せつけてる様に見えるよね‥。
ああ、何やってるんだか、ボクは‥。
とにかく、慌てて手に持ったタオルで、ちんちんを隠してみせるボクに‥
‥ヒルクはくるりと踵を返して見せたんだ。
「ハハッ!まぁ、ゆっくり片付けてくれよ。‥俺は邪魔にならない様に、失礼するからさ。‥またな」
片手を上げてそう言うと、リビングを出て行こうとするヒルク‥
「え‥あ、ちょ、ちょっと、ヒル‥ク‥‥もう‥」
帰るのはまだ早い、なんて言葉は出てこないし‥
ズボンすら履いていない今、追いかけて引き留めるのもできないし‥
結局ボクは、ヒルクに何も言えず‥しようと思っていたおはなしだって、ロクに出来なかった‥。
‥‥いや、さっきも自分で思ったじゃないか‥ヒルクに何も言えない、って。
それにヒルクだって、その‥あっさりと帰っちゃったし‥。
‥やっぱりヒルクは女の子の方が‥‥うん、それはそうだよね。
ヒルクはきっと、女の子と一緒の方が‥幸せになれる。
だから‥ボクは何も言えないし‥そうだよ、これでよかったんだよ。
ヒルクが帰って‥ボクはもう、ヒルクに何も言わない‥これで良いんだから。
‥‥良いんだから。
‥‥‥ふぅ。
ふと‥ふと、ヒルクが去った今、急に部屋が‥いや、身体が寒くなった様な気がして。
パンツを履いてないから、っていう理由じゃない‥そうじゃなくて‥。
ボクは思わず、お腹に手を当てて‥そっとさすってみる。
さっきまで、あたたかく感じていた‥そこ‥おなかの中が‥
‥なんだか急に、冷たくなったような‥そんな‥気がして。
‥‥どうして‥かな‥。
どうしてこんな‥ボク‥
‥おかしいよね‥そんな‥
急に涙があふれてくるなんて‥
涙が止まらないなんて‥
‥おかしい‥よね‥。


「ふぅ‥今日は‥‥疲れた‥なぁ‥‥‥ふぅ‥」
ジュノ下層‥夕闇が迫りつつある中、ボクは吟遊詩人の酒場にいた。
カウンター席に座って‥今日何度目かのため息をつくボク。
普段はおしゃべりなマスターも、そんなボクの様子に何かを察したんだと思う‥全然話しかけてくることは無かった。
ため息をついて‥時折メロンジュースをちびちびと飲んで‥またため息をついて。
きっと周囲から見たら鬱陶しいと思われるんだろうけど、いや、こればかりは仕方無い‥と思うんだ。
だって昨日はあんな‥その‥ヒルクとえっちな事をして‥
‥でも、気分は‥‥‥‥と、とにかく、その事は良いんだ。
それよりも‥今日は予定通り、朝からウィンダスへ行って、そして‥彼女と会ってきた。
会う予定があった、というのもあるけど‥‥その‥別れ話をしてきたんだ。
ヒルクとの事があったから、というのもあるんだろうけど‥「もう付き合えないな」なんて‥思ってしまって。
ヒルクが彼女と付き合うように、ボクも彼女と付き合う‥という方法もあるのかもしれないけど‥
ボクは当分、ヒルクへの思いを断ち切れそうに無い‥そう思ったから。
‥あれから‥昨日、ヒルクと別れてから‥ふとした拍子に、ヒルクの事が脳裏をかすめるんだ。
日常の中の、何気ない‥僅かに空いた時間にも、頭に浮かんでくる‥ヒルクの事。
ヒルクとは子供の頃からの付き合いで‥それこそ色々な思い出がある。
今までは何気なく感じていた、思い出達だけど‥今はその見方すら変わってきていて。
‥記憶の場面、一つ一つを思い返す度に、ボクはヒルクに‥惹かれていって‥。
ふふ‥ホント重症だよね。
ともかく、そんな状態で彼女と付き合うのは‥やっぱり悪いと思ったから。
ほら‥ボクって狩人じゃない?
獲物は一つ、サイドワインダーで見事打ち抜く‥のが狩人!
きっちりとした筋を通す様に、一本の矢で‥え?ダブルショット?‥それはまぁ、置いといて。
まぁ、とにかく‥そんな訳で、彼女とは‥別れた訳で。
‥そういうのがまた‥心をドッと疲れさせるんだよね‥。
はぁ‥ホントに今日は‥疲れた‥。
ボクは軽くうつむいたまま、もう数え切れないほどの、今日何度目かのため息‥中でも特に深いため息をついた、その時。
それまで空いていた右隣の席に、トンッと飛び乗るように人が座るのを感じる。
‥でも、別にそれが誰でも構わないし‥特にボクは気にしない。
それよりも気がかりなのは‥
「どうしたんだよ、辛気くさいため息ついて」
‥ふと‥良く見知った声が聞こえてきて‥ボクは慌てて顔を上げる。
そして左右‥いや、声からして‥そう、さっき誰かが座ったばかりの‥右の席!
ボクが視線を向けた先、そこには‥
「‥え‥‥あ‥‥ヒルク!‥い、いや別にボクは‥‥って、その顔!どうしたの!?」
そう‥さっきまでずっとボクが考えていた人‥ヒルクの姿があったんだ!
‥けど、驚くのはそこじゃない‥そこじゃなくて‥そう、ヒルクの顔だ。
ヒルクの顔の‥もっと正確に言えば、そのほっぺ。
左のほっぺに‥真っ赤な跡‥‥手形かな?が見えるんだけど‥これって‥
「ん‥い、いやぁ‥まぁな、その‥‥彼女に貰ったんだ‥いや、彼女だった女の子に、かな」
恥ずかしそうに照れながら、そう言って頭を掻く‥ヒルクのその態度に、ボクは胸が‥
‥いや、違う‥そうじゃない。
注目すべきは言葉の内容だ‥彼女に貰った‥いや、彼女だった女の子‥に‥叩かれた‥?
そ‥それって‥!
「それって‥もしかして‥」
「ん‥俺、彼女と別れたんだ」
ボクの言葉に、ヒルクはボクから少しだけ視線を逸らすと‥
なんとも微妙な表情をして、そう答えたんだ。
そう‥ボクが思っていた通りの事‥だけど‥でも‥
「‥ど‥どうして‥?」
そうだ‥どうしてそんな‥昨日まであんなに、デートを楽しみにしていて‥
いや、何かあったのかもしれないけど‥勿論ボクにはそれは分からないし‥。
なんとも言えないでいるボクに、ヒルクは改めてボクの目を見ると‥真剣な表情をしてみせる。
いや‥表情だけじゃない。
それまでカウンターに向けていた身体自体を、椅子を軸にして‥ボクの方へと向けて。
‥慌ててボクも、ヒルクの方へと身体を向けたんだ。
そして‥ヒルクは軽く深呼吸をしてみせると‥話し始めたんだ。
「‥その‥笑わねぇでくれよ。‥俺が殴られたのは‥彼女に『別れてくれ』って言ったからだ。
 ‥俺さ‥その‥ユキの事が‥す‥好きになっちまってさ。
 だから‥えっと‥また、俺と『練習』してくれねぇかな?」
真剣な表情‥真剣な眼差し‥そして少しだけ恥ずかしそうに、うっすらと頬を染めながら‥ヒルクはそう言ったんだ。
その言葉に‥ボクは言葉が出てこない‥なんて言ったらいいのか分からない‥
まさか‥ヒルクに告白されるだなんて、夢みたいな事‥思ってもみなかったから‥。
ヒルクは‥この為に‥ボクに告白する為に、彼女に別れを言ってきてくれた‥のかもしれない。
その‥ヒルクも一本気な所があるから‥だから‥
‥でも‥どうしよう‥ボク‥嬉しくて‥嬉しすぎて‥
その‥恥ずかしいけど‥涙が‥こぼれてきちゃって‥
慌てて涙を止めようと、目を擦るんだけど‥勿論そんな事をしても、涙は止まらなくて‥
次々と‥涙が溢れてきて‥どうしよう‥どうしよう‥
「お、おい‥その‥何も泣くこと‥‥‥ほ、ほら‥」
ボクが突然泣き出したことに‥ヒルクも慌てたみたいで。
しばらく周囲を見渡した後で‥そっとボクの頭を抱くように、胸元へと‥両手で抱き寄せてくれて‥。
‥温かな‥体温に包まれながら‥ボクは少しの間、ヒルクの胸で‥うれし涙を流していたんだ‥。

しばらく‥しばらくの後。
ようやく‥ボクの目からも涙が止まって‥ボクはゆっくりと、ヒルクの胸から離れていく。
‥ヒルクってば、結局ボクが泣いている間‥ずっと抱きしめてくれていたんだよね。
ホントに‥優しいんだから。
とりあえず‥たっぷり泣いて、気分も落ち着かせたところで‥ボクもちゃんと言わなきゃ。
ボクの気持ち‥何も伝えていないものね。
ボクは改めてヒルクの目を見ると‥さっきのヒルクと同じように、軽く深呼吸をして‥そして。
‥話し始めたんだ。
「‥ヒルク‥ボクも好き。ヒルクの事が‥凄く好き‥好きになっちゃったから‥だから‥」
不思議と‥いや、不思議じゃないかな?
あれだけ泣いたからか‥ボクは素直に‥すっきりと、ヒルクに「好き」って伝えることができた。
「ユキ‥それじゃあ!」
ふふ‥そう言ったときの、ヒルクの嬉しそうな顔ってば。
そんな顔されたら、ボクだって嬉しくなっちゃうよ。
‥あ、でも‥これだけはちゃんと言っておかないと。

‥でもね、ヒルク‥‥ボクは練習相手にはならないよ?
‥え‥っと、それ‥って‥
練習じゃなくて‥ホントのえっち‥しようね?
‥ん!そうだな!


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