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 ←その35『練習相手にもならない その3』 →その37『白暗』
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ショート

その36『暗白』

 ←その35『練習相手にもならない その3』 →その37『白暗』
「はいはい、それじゃあおつかれさん!みんな帰る手段はあるかー?」
閑散とした荒野に、突然‥一人の少年の声が響き渡る。
いや‥少年というのには語弊があるだろう。
見た目こそ少年の様に見えるが、その年は少年の域を超えていたから‥だ。
‥尤も、青年と呼ばれるにはまだ早すぎる‥そんな微妙な年だったのだが。
タルタル種族‥その外見は幼く、成年しても他種族の子供程度しかない。
先程の「少年」はタルタル種族の男性であり、周囲に居るタルタル族の者達に声を掛けていた。
おそらくは‥彼らが「パーティ活動」と呼ぶ集団活動を終える為の「合図」として先程の声を上げていたのだろう。
その声を聞いた他の者達は、各々「おつかれさま!」「おつかれさん」といった声を上げつつ、片付けや帰途に就く準備を始めている。
‥ごく一部の者達を除いて。
 

「‥んだとぉ!?もういっぺん言ってみろッ!」
今日の活動を終え、片付けをしながらも‥他愛ない雑談がそこかしこで交わされている中で。
朗らかな空気を震わせるかの様に響き渡る‥怒声。
そんな怒声に呼応するかの様に、周囲の者達は雑談を止め‥その者の方を見る。
「ああ、何度でも言おう‥さっきの暗黒はなんなんだ?使う必要なんて無いだろう?」
雑談が止み‥僅かに静寂が立ちこめる中、怒声に応えるように、静かに‥しかし力強い声が響き渡る。
そんな二人のやりとりに対し、周囲の者達は慌てて二人を止めに入る‥訳でも無く。
むしろ二人のことは気にしないように、各々片付けへと戻るのだった。
「暗黒はなぁ!ダメージ出してナンボだろうが!」
そんな中、言い争う二人は二人で論争を続ける‥いや、論争というよりも口げんかに近いものだが。
この光景は、彼らのグループでは「よくある事」と見られており‥周囲が口を出すことはない。
下手に横から口を出すよりも、「言いたいことは言わせる」‥その方が後々良いと分かっているからだ。
「‥不要な時に出す必要は無いだろう?回復役の‥ウェルの身にもなってみたまえ」
言葉遣いが多少乱暴な、タルタル族の暗黒騎士も‥決して力に訴えることは無く。
静かだが言葉は強い、もう一人のタルタル族‥その身なりからして、おそらくシーフだろう‥も、勿論手を出すことは無かった。
他の皆も、それが充分分かっているからこそ、さほど強く反応しなかったのだろう。
‥もっとも、ただ一人だけを除いては。
「うるせぇ!んなもん知った事か!」
徐々にヒートアップしていく二人の口論。
そんな二人の横で、狼狽しながらも口や手を挟めずに居る‥白魔道士風のタルタル族。
二人が口論を始めるのはいつものことであり、気にせずとも良いのだろうが‥それでも二人が気になってしまう。
いや、正確に言えば‥それは少しだけ違うのだが。
「オルセアンも、もう少しウェルの事を考えてやれよ」
会話の中に自分の名前を出された事で、一瞬ビクッと反応した、白魔道士の男性‥ウェル。
あまりに驚いたから‥だろうか、銀髪を後ろで縛った髪先すら、ふるふると震えている。
そんなウェルの事を、暗黒騎士‥オルセアンはちらりと見やると‥
何か思うところがあったのだろうか、それまで苛立ちに満ちていた表情を、少し‥少しだけ軟化させる。
怒りに逆立っていた‥いや、もとよりそうなのだろう、茶髪を頭頂部でくくった髪先も、どことなく今はしんなりとしていて。
更に、ウェルとは反対の方を向くと、ふぅ‥と大きくため息をついてみせた。
「チッ‥白けちまった。俺は帰るからな‥‥行くぞ、ウェル!」
暗黒騎士は、それまで口論していたシーフから、ぷいと顔を‥そして身体も一緒に背けると、そう吐き捨てる。
まるで振り上げた拳の行く先を見つけられず、仕方なく下ろして見せた‥とばかりに。
自分が名を呼んだ、ウェルの反応は確かめず‥そそくさと歩いて行く暗黒騎士。
呼ばれた方のウェルは、シーフや他の皆に向けてぺこぺこと頭を下げると‥慌てて彼の後を追うのだった。
‥そんな二人の後ろ姿を、じっと見つめるのは‥二人。
一人は口論相手のシーフ‥とはいえ、その表情が示している感情は「暗黒騎士に対する怒り」でも、「口論に勝った事への喜び」でもない。
強いて言うならば‥「やれやれ」と言わんばかりの困惑。
そしてもう一人、二人の後ろ姿を見ていたのは‥
「‥あの二人も、あれはあれで‥な。ま、なんとかなんだろ‥」
ともすれば「投げやり」風な言葉にも聞こえるが‥しかし。
口論自体は過去、何度も見慣れており‥それがあった翌日の暗黒騎士、その姿のイメージが脳裏にあるからだろうか。
きっと明日も大丈夫だ、きっと二人ならば‥と、安堵を抱いているパーティリーダーだった。
「ほら、俺達も帰るぞー!撤収だ、撤収!」


「全くッ!分かっちゃいねぇ!分かっちゃいねぇんだよッ!」
ウィンダス連邦水の区にある、音楽の森レストラン‥
そこかしこで賑やかな喧噪が飛び交う、この場所で‥天を仰ぎつつ大きな声を上げる、タルタル族の男性が一人。
そう、先程の暗黒騎士こと、オルセアン・ソルレアンである。
流石に場所が場所だから‥だろうか、狩り場で身につけていた大層な鎧は着ておらず‥
ごく普通のシャツにパンツというラフな格好で、テーブル席に着いていた。
オルセアンは好物のウィンダスティーをぐいっと飲みながらも‥時折手に持ったままのマトントルティーヤをかじる。
勿論、メインディッシュのダルメルステーキにも手を伸ばすのを忘れない。
そんな食べ物の咀嚼を終え、胃の中へと収めた後、決まって思い出したかの様に大声を上げていた。
幸いにも、人がごった返しやってくるこの時間帯‥そこかしこで大声が上げられる事もあり、目立つことは無かったのだが。
ともあれ、先程のシーフを相手にした口論が、余程彼の心の中に波風を立てているのだろう。
「‥‥‥」
そんなオルセアンの座る、テーブルの向かい席には‥彼と同じくラフな格好をしたタルタル族が一人。
黙ったまま好物のオレンジジュースを少しずつ飲み、更に時折トルティーヤを噛んでいるのは‥
勿論、白魔道士のウェル・ツウェルだ。
‥言うまでも無く、彼も控えめにダルメルステーキへと手を伸ばしていたが‥それはさておき。
オルセアンの言葉に対し、彼が何も言わずに黙っているのは、別に彼の事が怖いからではない。
そもそもオルセアンがあのシーフと口論をする事は日常的な事で‥その後にこうして音楽の森レストランで叫ぶのも至って日常的な事だった。
だからこそ、対応方法も心得ている‥といったところだろうか。
そう、「こういう時はそっとしておくに限る」とばかりにウェルは黙っているのだ。
そんなウェルの考えを、勿論オルセアンも知っている。
だからなのだろう‥オルセアンが声を上げる最中に、ウェルに強く同意を求めることもないし‥それ以前に絡むこともほぼ無い。
ただ聞いてくれればいい‥あるいは傍に居てくれさえすればいい、という程度に思っているのかもしれない。
ともかくオルセアンにとっては‥ここで「声を上げること」が大事なのだろう。
おそらくは‥ストレス発散の方法として。
そうでもしなければ、先程の口論相手の言葉が頭の中を渦巻いて離れないのだ。
‥無論オルセアンとて、自分が「多少」は悪いという事を承知している。
シーフの言った通り、モンスターを倒すのには比較的余裕のあるタイミングで‥オルセアンが特別に「暗黒」を使う必要は無かった。
使わずとも問題無く倒せたし‥いや、むしろ逆に使う事で己の体力を削り、更には軽くだが‥モンスターの目も引きつけてしまった。
大事には至らなかったものの、回復役だったウェルにとっては多少なりと肝が冷えた事だろう‥
勿論、肝が冷えたのはオルセアンも同じだ。
最悪のケースを考えれば、オルセアンを回復したウェルが‥今度はモンスターの標的となることも考えられたのだから。
これらの事を考えれば、確かにオルセアンとしては「暗黒」を使う事は「失敗」と言われてもおかしくはない‥かもしれない。
だが‥彼にも言い分はある。
近々、ハイレベルノートリアスモンスター戦があり‥それに対しての「準備」あるいは「心構え」が必要となる。
その戦いにおいて躊躇うことなく‥かつ効率的に動くためには、普段から「暗黒」等のアビリティを使い、感覚を慣らす必要がある‥と。
オルセアンは常々そう思い、行動してきたのだ。
‥結果としては、「暗黒」を使うタイミングが少しばかり悪かったのだが‥それもまた「次回」に繋がる糧になるだろう。
だが‥そういった言い分を堂々と言えるオルセアンでは無かった。
口論相手であるシーフの様に、口は回らなければ‥頭も回らない。
だからこそ、あの場は引き下がり‥こうして一人、鬱憤を晴らすしかなかった。
‥いや、正確にはウェルと二人で‥と言った方が正しいのだろうか。
ともあれ‥オルセアンが二杯目のウィンダスティーを飲み終えた、その頃に。
ようやく気分も収まってきたのだろう‥叫ぶために天へと向けていた顔を、急にウェルの方へと向ける。
「おう、ウェル‥どんどん食えよ?俺のおごりだからな!」
散々大きな声を出したことで、鬱憤が晴れてきたのだろう。
それまでの不機嫌な顔が一転して‥「にっこり」と「にやり」の合間のような笑顔を浮かべるオルセアン。
そんなオルセアンを見て、ウェルも同じようににっこりと微笑み返してみせる。
「う、うん‥でも、もうお腹いっぱい‥」
その微笑みとは裏腹に、口から出る言葉はどこか弱々しい。
勿論、オルセアンに恐怖を抱いている‥という訳では無く、おそらくは彼の地の性格からくるものなのだろう。
オルセアンもまた、ウェルのそんな性格は十分に分かっている‥とばかりに納得し、話を続ける。
改めてテーブルの皿を見渡し、それぞれ残っている料理はほとんどない事を確認すると、改めてウェルの方へと視線を向けた。
「ん‥そうか。んじゃあそろそろお開き‥にする前に」
オルセアンは、先ほどよりも少しだけ「にやり」の方へと傾いたほほえみを浮かべながら‥
ウェルに向けてそう言ってみせた。
‥まるで「まだまだ終わりじゃないぞ」とでも言うように。
そんなオルセアンの様子に‥ウェルも何か察するところがあったのだろうか。
「‥う、うん‥」
先ほどと同じように、少しだけ戸惑いの様子を浮かべながらも‥
何故か頬を朱く染め始める。
まるで‥そう、これからオルセアンの言う言葉が何なのかは知っている‥とでも言う様に。
そんなウェルに対し、オルセアンはその表情を正しく「にやり」と笑ってみせると‥
今までとは違い、急に声を小さくして‥こう言うのだった。
「やっぱりな、イライラが残っててよ‥だからな、これからイイコトしようぜ?ウェルちゃんよぉ」
喧噪の中、小さめの声で囁いたオルセアンだったが‥ウェルにとってはそれでもちゃんと聞こえていたようで。
それまでに朱くしていた顔を、更に朱く染めながら‥ゆっくりと頷くのだった。

「さぁって、お邪魔するぜっ!」
ウィンダス連邦にあるモグハウス‥中でもウェルの借りている部屋。
そこに我先に、とばかりに入ってきたのはオルセアンだった。
一応の家主であるウェルを差し置いて扉を開けると、勝手知ったる部屋‥とばかりに歩を進めていく。
そんなオルセアンの後をついて行く、ウェルの顔には‥
ほんの少しの「しょうがないなぁ」という表情と、少しの「不安」な表情、そして多くの「嬉しい」表情が表れていた。
それらの感情の表れは、言うまでも無い‥「これから」を期待してのことなのだろう。
「しっかし、ウェルの部屋‥いつ来ても片付いてんなぁ」
リビングルーム‥そのソファに深く腰掛けるなり、オルセアンが言った言葉がこれだった。
確かにオルセアンが感心する様に、ウェルの部屋は綺麗に片付いている。
基本的にモグハウスには、家主が自由に調度品を置いても良いのだが‥
ウェルの部屋にあるものといえば、こざっぱりとした必要最小限の調度品が多くを占め‥
遊び心で置かれているようなものは数少ない。
しかし、決して簡素だとか質素というものでもなく‥調度品自体はほどほどに並べられ、飾られている。
それに加えて「部屋自体が綺麗に片付いている」という特性が、尚更部屋を良く見せているのだろう。
こういった部屋の装飾については、正に「真面目なウェルの性格を表している」と言ってもおかしくないだろう。
‥一応、もう一方のオルセアンの借りている部屋はどうなのか、というと‥
やはりこちらも本人の性格が表れている‥と言っていいのだろう。
過多とも呼べる調度品、思いつくままに並べられた装飾、加えてあちらこちらに物が散乱している‥となれば。
二人がやってきた「目的」で使用するにはいささか場の雰囲気が悪い‥と言える。
こういったことからも、二人が「こういう事をする時」は決まってウェルの借りている部屋へとやってくるのだった。
「え‥っと‥お茶、入れるね‥」
オルセアンの言った何気ない言葉を、ウェルは素直に受け止めていたのだろう。
部屋が片付いていると褒められたことに、嬉しさと‥それに伴うほんの少しの恥ずかしさを感じていて。
照れ隠しも含めて、お茶を入れにキッチンへと行こうと踵を返したのだが‥しかし。
「おっと‥飲み物なんて良いんだって」
オルセアンはさっと立ち上がると、背中を向けたウェルの背後へと素早く身体を動かし‥そんな言葉を投げかける。
背後からいきなり声を掛けられたことに、ウェルは驚いて振り向こうとしたのだが‥
そんなウェルを押しとどめるかのようにして、オルセアンは急速に背後から近づいた。
「ああ、そのままで良いぜ‥まずはちょっと‥だな」
振り向かないで良い、とでも言う様に‥先程よりもどことなく甘い言葉を囁きながら、オルセアンは身体を寄せる。
ウェルの身体を正面に見据えたまま、身体を近づける‥そう、オルセアンの身体がぴたりとウェルの背中にくっつく程に。
いわば背後から抱きしめようとするかの様に身体を近づけたオルセアンだったが‥その手の動きは抱きしめるそれとは地がっていた。
まずは左手をウェルの左肩に置くと、右手をウェルの腰へとそっとまとわりつかせる。
まるで‥そう、ラミアのしっぽを思わせるかのような動きで、オルセアンは手をウェルの身体に這わせていく。
柔らかな素材のズボンの上から、そっとウェルの右側の腰骨をなぞると‥
少しだけ下腹部をなぞるように見せかけて、その向きを上方向へと変えた。
ウェルが着ているシャツの中へと潜り込むため、その手をゆっくりと忍ばせていく。
そしてオルセアンの手がたどり着いたのは‥ウェルの柔らかなお腹。
先程の食事のせいだろう、少しだけ膨らんだ柔らかなお腹を‥まるでゆっくりと堪能するかの様に、優しく撫で回すオルセアン。
「‥あ‥‥っ」
お腹を優しく撫でられる、その感触に‥ウェルはたまらず声を上げてしまう。
少し鼻掛かった様な、甘く‥そして切ない吐息を漏らしたような声。
決して直接的に「気持ちいい」というものでは無かったのだが‥撫でられる手つきが「何か」を想像させたのかもしれない。
これから始まる事への期待が、思わずウェルを高ぶらせ‥それまでの気分を即座にスイッチさせたのかもしれない。
だが、オルセアンが求めていたのは勿論「お腹の感触」ではない。
正確には‥そう、お腹よりももう少しだけ上にある二つの突起、その感触だ。
オルセアンは服の裾が破れないよう、充分に気を遣いながらも‥ぐっと手を上げ、その目的物を探し当てた。
「‥ん‥っ‥!」
予感のせいか、想像のせいか‥少しだけ固くなっていた、ウェルの乳首。
突然触れられ、更には即座に摘まれて‥ウェルは先程よりも甘い声をこぼしてしまう。
そんなウェルの反応に気をよくしたのか、オルセアンは更にくりくり‥と指先で挟み、弄り始めた。
軽く力を込めるようにして揉み‥時には指で優しく弾いてみせたり‥押しつぶすかのようにぐりぐりと動かしたり。
そんな指の動作に、ウェルの鼻から漏れる息の量が多くなっていく。
オルセアンが指で弄る度に、ひっきりなしに鼻息と‥そして時折声を漏らすウェル。
そんなウェルに対し、オルセアンは更に左の乳首も弄ろうと思ったのだろう、右手を伸ばそうともしたが‥
流石に後ろから手を回すとなると、それは厳しいと思ったのだろう‥おとなしく手を下ろすのだった。
とはいえ、勿論それで終わりではない‥手を下ろしたのを「目的地変更」のきっかけとしたのか、今度は手を下の方へと向ける。
柔らかなお腹の膨らみを下がり‥その下にある、下腹部の膨らみへと手を掛けた。
だが、敢えて‥そのズボンの中へは手を入れようとはしない。
あくまでズボンの上から下腹部をなぞり、更にその下に存在する「膨らみ」へと‥手を掛けたのだ。
散々胸を弄られたから‥いや、そもそもそれ以前に多少反応している節はあったのだが‥
原因はどうであれ、普段よりも大きく膨れているウェルの「下腹部」。
そこにオルセアンは手を伸ばすと、ズボンの上からそっと握りしめるように手で包み込んでみせた。
途端‥オルセアンの手に感じるのは、柔らかさと固さが混在する、「大きくなりつつある」途中のペニス。
それは「まだまだこんなものではない」と言わんとしている大きさで‥そう、これから更に大きくなろうとする、その勢いが見られる。
そんな大きくなろうとする勢いを助長するかの様に、オルセアンは握りしめる手に強弱の力を加えていく。
まるで揉むように‥いや、まるで揉みしだくように。
「‥お‥オルぅ‥」
その時ウェルの口から漏れた、その言葉‥オルセアンの名を呼ぶ言葉は‥
彼の手の動きを妨げたいからなのか‥それともズボンの上からではなく、直接触って欲しい‥という欲望なのか‥
どちらがウェルの答えなのかは、言うまでも無い事だろう。
先程まで続けられていた、身体を撫でられる感触に浸る名残か‥その瞳は閉じられたままで。
雄として感じてしまう部位に触れられたせいなのだろう、その頬は先程まで以上に朱く染まり。
だが、布地の上から撫でられている‥というなんとも弱い刺激に、ウェルは「もっと」とばかりに切ない声を上げる。
しかし‥そんなウェルの反応にオルセアンは、というと‥
「ん?どうした‥?気持ちいいのか‥?」
ウェルが感じている‥つまり気持ちいいのは勿論オルセアンも承知の上だ。
それを分かった上で、ウェルの求める「直接的な刺激」‥ズボンの中に手を入れたりする事‥はしないでいて、
ただ単にそう聞き返したのは‥ウェルの「明確な答え」「恥ずかしい答え」を聞きたいが為かもしれない。
その為なのか、オルセアンは充分に主張しているウェルの膨らみをわざと優しく撫でながら‥彼の耳元で優しく囁いた。
「‥‥ん‥‥気持ち‥‥良い‥‥の‥」
そんなオルセアンの意地悪な気持ちを知ってか知らずか‥
いや、例えどちらであっても関係無いとでも言う様に、ウェルはぽそぽそ‥とか細い声でそう答える。
あまりに素直なウェルの答えに、オルセアンは毒気を抜かれたのか‥いや。
そもそもオルセアンにも、深い意地悪な気持ちなど無かったのだろう。
あったのはほんの僅かな「悪戯心」だったのだろうから。
「ん、そうか‥気持ちいいか。じゃあ直接‥触ってやるぞ」
オルセアンは先程同様、ウェルの耳元で優しく囁き続ける。
‥勿論それだけではなく、「有言実行」とばかりに右手を動かし始めた。
それまで掴んでいたウェルの「膨らみ」からそっと手を離すと‥すぐ上にあるズボンの裾から、そっと右手の爪先をねじ込ませていく。
勿論、ウェルは迎え入れこそすれ、拒む理由は無い。
そんなウェルのズボンの裾と‥そして中にある、下着の裾をもオルセアンの指先はくぐり抜けると‥
その先にある「窮屈そうな膨らみ」へとたどり着いたのだった。
指先で触れただけでも充分に分かるほど、そこは熱を帯びていて‥
そもそも直接触れる以前に、下着の中に込められている熱気すらも手の先に感じるほどだ。
熱気に包まれ、ズボン‥いや下着の中という狭い環境で、己が長身を窮屈そうに折り曲げている‥ウェルのペニス。
オルセアンは、そんなペニスに優しく掴みかかる。
「あ‥‥ん‥ぅ‥‥」
手探りでペニスの雁首を探り当てると、まずは軽く手のひらで握りしめる。
柔らかいようで、その実固い‥張り詰めている不思議な触感。
それは勿論、ウェルが興奮して止まない事を如実に示しているのだが‥
他人のそんなペニスの状態に‥そして触感に、オルセアンは思わずにんまりとしてしまう。
とはいえ、まだまだオルセアンはペニスに触れただけに過ぎない。
実質、刺激はまだまだ序の口‥だったのだが、それでもウェルが甘い声を上げてしまったのは、それまでに期待が高まっていたから‥だろうか。
そんなウェルの好反応に、オルセアンも気をよくしたのだろう‥早速次へ、とばかりに手を動かし続ける。
ペニスの雁首部分、そこを皮の上から覆うように親指と人差し指で囲むと‥両指に軽く力を込め、ゆっくりと皮を剥き下ろしていく。
‥勿論下着の中では、その手の動きも制限される‥結局の所、半分すら剥き下ろせなかったのだが‥
それならそれで良し、とばかりにオルセアンは手の動きを反転させた。
そう、今度は皮をかぶせる様に手を動かしていく‥いわば、皮を使ってペニスを扱く動作を始めたのだ。
それは小さなストロークにすぎなかったのだが‥ウェルにとっては良い刺激となったのだろう。
オルセアンが手を動かす度に「あっ」「んッ」といった声を上げていたのだから。
‥だが、流石に下着の中では‥充分に手を動かすことなど出来ない。
つまり、ペニスに受ける刺激もまた‥十分なものではなかった。
普段の‥たとえば自分でする「自慰行為」と比べてみても、その刺激は少しばかり弱く。
自然とウェルの中から「もっと」という思いが溢れてくる。
ゆっくり、ゆっくりと思いは溢れ‥募り‥そして‥‥抑えきれなくなる。
結局、オルセアンの手の動きが、幾ばくか繰り返された後‥とうとうウェルは我慢出来ず、こう言うのだった。
「オルぅ‥もっと‥もっと‥して‥欲しい‥‥よぉ‥」
ウェルの「たまらなさ」が込められたその言葉に、オルセアンは即座に応える。
軽く扱いていた手を止めると、そっと下着の‥更にはズボンの中から手を抜いて。
‥こっそりと、先走りなどに濡れた手の先を‥自分の口へと運び込む。
その手から漂うのは、淫らで甘い‥愛しい香り。
しかし、その香りを堪能するのはほんの僅かな時間だけ‥オルセアンは次の行動へと迅速に移らねばならないのだから。

「それじゃあ、今度はたっぷりと気持ちよくなろうな」
オルセアンはそんな言葉と共に、身体を素早く動かしていく。
それまで目の前にあった、ウェルの身体を回り込むようにして‥今度はウェルの目の前へと身体を移した。
ウェルと軽く向かい合うと、そのままストン、と音がするくらいに上半身を落とし、ウェルの前に跪いて‥
‥同じくストン、と音がするほどの勢いで、ウェルの着ていたズボンを下着ごとずり下ろすのだった。
「あ‥もぅ‥‥恥ずかしい‥‥のに‥」
急にズボンを、更には下着までをも下ろされてしまった事に、ウェルも慌てたのだろう。
恥ずかしそうにそう言うのだが‥己が望んでいるのはその先にある事なのだから、ズボンを引き上げる事はできない。
反射で伸ばした両手を、ウェルは意識により止めると‥行き場のない両手をそっと胸に当て、恥ずかしそうに腕を組むのだった。
すっかり露わになってしまった、ピンと屹立するウェルのペニス。
オルセアンはそれを真正面から覗き込むと‥その根本にそっと手を添える。
「へへッ、準備万端みたいだな‥よしよし、たっぷり気持ちよくしてやるからな‥」
嬉しそうに笑い、そんな言葉を口にしながらも‥内心では別の気持ちを思い浮かべるオルセアン。
ここ最近、こういった行為を繰り返す内に‥少々ウェルのペニスが大きくなってきたか、と思う様になったのだ。
最初の時こそ、もっと小さかった‥いや、あくまで自分のペニスに比べてだが‥ウェルのものはもっと小さなものだった。
それが行為を繰り返す内に、徐々に大きくなってきている様な‥そんな気がしていたのだ。
特にここ最近では、自分のよりも大きくなったのではないか‥とすら思ってしまう。
ウェルも、オルセアンも‥年齢的には身体の成長期は過ぎているハズなのだが、ペニスは別物‥なのかもしれない。
ともかく、浮かんでいた軽い焦りと戸惑いの気持ちを‥オルセアンは無理矢理胸の奥へと押し込む。
そして片手でウェルのペニス‥その上反りのものを優しく自分の顔の方へと向けると‥そっと顔を近づけた。
顔を近づけることで、そのいやらしい香りが鼻をくすぐり‥そして自分の中の淫らな心をもくすぐっていく。
今日はまだ風呂に入っていない分、香りが強く‥それから与える影響も特に大きいのだろう‥
このままで無性に自分のペニスを扱き上げたくなるオルセアンだったが、それはしばし我慢して。
今はこちらが先だ‥とばかりにオルセアンは大きく口を開ける。
‥勿論、その中にウェルのペニスを迎え入れるため‥に。
そんな大きく口を開いたオルセアンを、ウェルは期待を込めた眼差しで見下ろしていた。
勿論、過去にペニスを舐められた経験はある‥だからこそ脳裏に浮かぶのは、あの甘美な快感。
意識せずとも想像し、そして思わず先走りを溢れさせてしまいそうになるのを抑えつつ‥
その時‥ペニスが温かな口中に包まれる時をじっと待つ。
そしてその時は‥すぐにやってきた。
「ん‥は‥ぁ‥ぁ‥‥」
ペニスが温かく‥そして柔らかい感触に包まれるのを感じ、ウェルはそんな声を漏らした。
まるでお風呂で湯船に浸かった時の様な声‥と言うと言い方が悪いが、言ってみればペニスだけでなく、体中が気持ちよくなった様な感覚。
思えば、ウェルもここ二、三日は性行為から離れていた。
‥俗に言う「溜まっている」状態である。
それが過分に、ペニスの感覚を鋭くさせているのかもしれない。
温かな口に含まれ‥柔らかで、少しざらついた舌に舐められる‥得も言われぬ快感。
恐らく一気に刺激を受ければ、早々に射精してしまうであろう‥それほどに感じているウェル。
それが今は、恐らくオルセアンのさじ加減もあり、徐々に‥徐々にと快感の高ぶりを積み重ねるのだった。
‥一方のオルセアンは‥
久しぶりに口に含んだ、ウェルのペニス‥その感触を十二分に愉しんでいた。
口の中に含むなり、すぐさま広がっていく‥独特な香り。
決して嫌ではない、少しのしょっぱさを感じる‥その独特な味。
そして舌で舐める度に感じるのは、固くて柔らかい‥独特の触感。
これら全ての感覚に対してウェルは興奮し、胸を高鳴らせる。
尤も、その前提として‥「ウェルのペニスを舐めている」という行為に対しても、ウェルはある「感覚」を抱いていた。
それは「普段強気な態度を取っている」ウェルのペニスを舐めている、という奉仕から来るものなのか‥
あるいは「イケナイコト」をしている、という背徳感からくる興奮を感じてのものなのか‥
それとも‥‥。
ともかく、オルセアンはウェルのペニスを舐め続ける。
しかし‥強く吸ったり、きつく舐めたり、素早く舌を動かしたり‥などという事はしない。
緩急をつけるために時折ゆるく吸い上げたり‥
あるいはじっくりと優しく、舌の中程を使って舐めたり‥
しっとりとペニスにまとわりつかせるように、舌で舐め上げたりと‥
あくまで優しく‥あくまでじっくりと、ウェルのペニスを舐め続ける。
‥ともすれば「外見とイメージが違う」等と言われそうだが‥その本心はいかがなものなのだろうか。
じっくりとゆっくりと‥真綿で締め上げるかの様に、まるでいたぶるかのように責め上げるつもりなのか‥
それともウェルが少しでも長く愉しめる様に、じっくりと刺激を与えるつもりなのか‥
その答えは、今、恍惚としながらもウェルのペニスに舌を這わせている‥その表情から推測するに易しい。
だが‥そんな優しく、じっくりとした「口撃」でも。
それがウェルのペニスに与える影響は大きい‥そう、例え少しずつの快感でも、継続して与えられれば大きな快楽となるのだから。
そもそも「溜まっていた」事に加え、もとより堪え性のないペニスを持つウェル‥
しかも受け身的な快感であれば、尚のことコントロールが効きづらいのだろう。
少しずつ少しずつ快感が蓄積し‥今やその快感はあふれ出しそうにまでなっていた。
「あ‥あッ‥‥オルぅ‥も、もう‥僕‥ぅ‥」
快感のあまり、普段よりも数オクターブ高い声を出すウェル。
その声からも、そして目をぎゅっと閉じて快楽に耐える様子からも‥限界が近いのはよく分かる。
オルセアンにしても、ウェルの射精が近いことは「両の太ももが内股になりつつある」という彼の特徴からも見て取れた。
そう、必死に射精感を堪えるかの様に、ウェルはぎゅっと両足を閉じていたのだ。
そんなウェルの様子に、オルセアンも「そろそろか」と思ったのだろう。
まずはペニスから口を離すと、先程までと同様に優しい声を掛けるのだった。
「あぁ、良いぜ‥たっぷり出せよ。‥上澄みは抜いておかねぇとな」
優しくも淫らな言葉‥そして少し意味深な言葉をほのめかせるオルセアン。
そんな言葉が終わるや否や、オルセアンは改めてウェルのペニスにむしゃぶりついた。
だが‥オルセアンがペニスを舐める様子は、先程までとはまるで違う。
ペニスを強く吸い込み‥まるで舌を押しつけるかのように強く舐め‥そして更なる刺激を与えようと、素早く舌で舐め上げて。
正に「ラストスパートを掛ける」かの様な勢いで舌を動かし始めたのだ。
この状況で、その様な強い刺激を受けては‥ウェルのペニスはひとたまりもない。
それまで腰に、そしてペニスに力を込めて射精感を我慢していたウェルだったが‥
圧倒的な刺激を前にして、その我慢も限界を迎えるのだった。
「ひ‥あッ‥!‥も、もう‥ダメ‥‥でちゃ‥うッ!」
両手に力を込め、胸元でぐっと合わせたままで‥ウェルはそんな言葉を小さく叫ぶ。
抑えようとしても抑えきれない射精の勢いに‥そして快感に身を委ね、その精を放っていく。
勿論、オルセアンはウェルのペニスを口に含んだまま、離そうとはせず‥ごく自然と彼の口の中へと精を放つ事となる。
本能の表れなのか‥ペニスから精液が噴き出す度に、腰を押しつけるように前へと突き出すウェル。
そんなウェルの「突き」を、オルセアンは軽くいなしつつも‥そこより溢れ出る雫を口の中で受け止め、飲み干そうと試みる。
余程溜まっていたのだろう‥ドクッ、ドクッ!と音がしそうな程、量の多い‥重い液体がオルセアンの舌上へと放たれていく。
そのままではネバつきが強く、飲み干すにも苦労する‥そんなウェルの精液を、なんとか唾液を絡めて飲み干すオルセアン。
その様子からは手慣れた様子が伺えるが‥それでも今回は「特別」だった様だ。
次々と溢れてくる精液に、飲み干す処理が追いつかず‥オルセアンの口はどんどん精液で満たされていく。
もとより口中に溢れていた唾液や先走りがあった事で、あわや溢れ出してしまうか‥とも思ったのだが、
ようやく射精が収まり、オルセアンは再び飲み下していくのだった。
どうして全てを飲むのか‥何故そうするのかは分からない‥いや、本心では分かっているのだろうが、それでも‥
ともかく、オルセアンは決して吐き出そうとはせず、ウェルの精液‥その全てを飲み干したのだった。

「ご‥ごめんね、オル‥‥いっぱい、出しちゃって‥」
射精を終え、オルセアンの口の中に出した、という快感と罪悪感を感じながらも‥ようやく一息ついたウェル。
オルセアンと視線を合わせるように、ぺたんと座り込むと‥申し訳なさそうな瞳で彼のことを見つめる。
そんなウェルに対し、オルセアンは手のひらで軽く口をぬぐうと‥慣れないながらもにっこりと笑いながらこう言う。
「ん、気にすんなよ。俺が舐めるって言ったんだからな。それよりも‥」
そもそも「しよう」と誘ったのはオルセアンであり、更にいきなり舐め始めたのもオルセアンである。
彼にとってはそれこそ「気にするな」なのだが‥そこを気にするのがウェルの良いところ‥なのかもしれない。
ともあれ、オルセアンは「気にするな」と言いつつも‥その表情を再びゆがめていく。
‥そう、「にっこり」から「ニヤリ」へと。
「‥う、うん‥」
そんなオルセアンの様子に、ウェルは不気味がった‥訳では無く。
オルセアンの次の言葉‥いや、正確に言えばオルセアンの「次の行動」が分かったのだろう。
ようやく落ち着いてきた、両の頬を再び朱色へと染めていく。
「これからが『本番』だもんな。‥さ、ベッドに行こうぜ?」
そんなウェルの期待を裏切らない、オルセアンの言葉。
オルセアンはそう言って立ち上がると‥同じく立ち上がったウェルの肩に手を掛ける。
慌てながら下着を、そしてズボンを履くウェルの様子を見守りながらも‥
履き終えたウェルに対しては、「早く行こうぜ」とばかりにその背を押すのだった。
‥そう、まだ「二人の夜」は始まったばかりなのだから。

 
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